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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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国際協力の現場から2015/07/16

FoE:川内原発の近くまで


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川内原発の近くまで

 20日夜は、串木野駅の近くの民宿に宿泊しました。いちき串木野市は、薩摩川内市の南に隣接し、近いところは原発から5キロ、遠いところでも20キロで、風向きとしても風下にあたります。にもかかわらず、再稼働の同意権はなく、万が一の事故の際には、被害影響を受ける可能性のあるところです。

 午前中に地元で福祉施設を経営している方が、川内原発まで案内してくださることになりました。
 海沿いを走り、40分ちょっとで川内原発のゲート前へ。警備の人は二人。ゲート前から、原発の建屋が見えていました。すぐ近くの「展示館」には、いまだに「5重の壁」といった展示とともに、原発は温暖化対策、などと訴えるパンフレットが・・・・。

foe201507_2 その後、薩摩川内市の鳥原良子さん、出水市(薩摩川内市の北側)の神信裕さんと合流しました。
 原発から2キロほどのところに、3万年前の姶良カルデラ火山の噴火によって流れ出た入戸(いと)火砕流の堆積した地層(10メートルほどの赤土の層)が見られる場所を案内していただきました。

 神さんは、物理・地学を専門とし、地形から地殻の変動を調べています。この地層をみるに、地形などによって同じ厚さではないとしても、当然原発の敷地まで火砕流は届いていただろう。九州電力は、原発の敷地には届いていないとしていますが、当然届いていたとほとんどの火山学者は指摘をしています。
 川内原発の再稼働審査において、火山学者の提言に反し巨大噴火の可能性が考慮されていない問題・・その一つの証拠となる現場を目にすることができました。

foe201507_3 その後、いちき串木野市に戻る途中、原発から約7キロの羽島漁港に立ち寄ります。
 港の漁獲量は、川内原発が操業したころから漁獲量が減っていて温排水(温廃水)の影響も疑われると、地元の方は言います。

 短い滞在・・帰りの空港では、串木野発祥とも言われるさつま揚げをたくさん、お土産に購入しました。(早速翌日のお昼、事務所のみんなでおいしく食べました。)
 豊かな自然はもちろん、鹿児島のおいしい食など、魅力を多くの人に知ってもらい、原発に頼らない地域づくりにつながれば・・と願って鹿児島をあとにしました。(吉田明子)