国際協力の現場から
国際協力の現場から2013/02/08ツイート
APLA:東ティモールで循環型農業の実地研修
東ティモールで循環型農業の実地研修がスタート!
協働するコーヒー生産者との議論を経て、現地NGOのPermatil(パーマティル)の協力のもと、地域の青年たちを対象にした一年間の研修を実施することが決定しました。研修にかかる費用や生活費は、APLAが「奨学金」としてサポートすることになり、それぞれのグループから2人ずつ、合計4人が研修生として選ばれました(写真)。年齢もこれまでの経験もそれぞれ異なる4人ですが、地域の代表として「奨学金」を受けて研修に参加するにあたり、①研修中に学んだことはすべてコミュニティに還元する、②そのために研修終了後、最低でも一年間は村にとどまり、コミュニティの人たちのために働く、③どんな小さなことでも疑問があれば恥ずかしがらずに聞く(=チャンスを無駄にしない)、といった約束を交わし、地域から送り出されました。
そして2012年12月、オリエンテーションを終え、研修先のマヌファヒ県トゥリスカイ郡に向かう4人に同行しました。トゥリスカイは、研修生の出身地であるエルメラ県と地形や気候が比較的似ている山地で、長年にわたりPermatilが地元農民と一緒に持続可能な農業を実践してきている地域です。4人は、篤農家のお宅に住み込んで、農薬や化学肥料に頼らない循環型農業について基礎から学ぶことになります。さらに「地域の将来を担うリーダーになるための総合的な学びの場にしよう!」というPermatil代表のエゴ・レモスさんの言葉どおり、農業の知識や技術だけでなく、お世話になるお宅での家事や地域の人たちとの人間関係づくりなども含めて、すべてがトレーニング。4人がこれから一年間かけてどんなことを学び、成長していくのか、今から楽しみです。(野川未央)
写真は、後列左から、マルクス(26歳)、マルセロ(22歳)、ジョアンナ(17歳)。手前のアグスト(41歳)は5児の父だが、家族や仲間の支えもあって一年間の研修に参加することに。