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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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国際協力の現場から

国際協力の現場から2014/07/10

PLAS:住民が主役のなるための秘訣


住民が主役のなるための秘訣

 ケニアの母子感染予防事業では、ケニア人のボランティアリーダーたちがエイズ予防教育を地域に届けています。

 啓発リーダーは全員がボランティアです。モチベーションを持ち、活動を続けていくためには、「リーダーに自信を持ってもらうこと」が、大切だと考えています。

自信を持ってもらうためのきっかけ提供の場として、月に一度、啓発リーダーが集まる月例反省会があります。月例反省会では、
1.達成できたこと
2.課題点
3.課題点の項目で挙がった事柄への対応方法
をみんなで話し合います。

啓発リーダーたちはスキルアップのために年2〜3回の研修を受講します。

月例反省会の様子。この日はなぜか一列に並んで話し合いが行われました。

 最初に達成できたこととして挙がってくるのは「対象グループの人たちが啓発活動の実施を喜んでくれた。」などの意見。

でもそこから「なぜグループの人たちが喜んでくれたと感じたのか?」などと具体例を引き出すような言葉をかけるだけで素敵なエピソードが湯水の様?に湧き出てきます!!

例えば、ある啓発リーダーからはこんなストーリーを聞くことが出来ました。

啓発リーダーたちはスキルアップのために年2〜3回の研修を受講します。

啓発リーダーたちはスキルアップのために年2〜3回の研修を受講します。

「ある母親から10代の娘に避妊をさせたいとの相談を受けた。この母親は娘のために薬局で薬を購入しようと考えていたが、私はこれでは娘が自分自身にあった薬を飲むことはできないのではないかと思った。
そして避妊だけではなく、性交渉を行うことによるHIVや性感染症のリスクを考えたとき、薬局で薬を購入するより、まずはコンドームを正しく使用して性交渉をすることを勧めた」

個々の体調にあった薬を飲むべきと判断し、それに加えてHIV感染予防も考慮した的確な対応です。

ケニア事務所に近くのマーケットの様子。ピーナッツが名産物のひとつです。

ケニア事務所に近くのマーケットの様子。ピーナッツが名産物のひとつです。

 このように自分がとった対応方法を他のリーダーたちと共有することを通して、改めてその対応方法を振り返り、周りからそれを評価してもらう、もしくは必要があれば改善策を一緒に考える。こうすることで1人では気がつかなかった自分の凄さ!に気が付かされるのです。

(小島美緒)