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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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国際協力の現場から

国際協力の現場から2013/11/18

APLA:コーヒーの収量アップ・品質向上もめざします


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接ぎ木の技術について習った後に、メンバー自身も挑戦。「見聞きするだけでなく、やってみないとね!」

コーヒーの収量アップ・品質向上もめざします

 東ティモール・エルメラ県で8月に実施したアグロフォレストリーの導入に向けたセミナーと現地調査から一カ月、インドネシアの東ジャワ州にあるコーヒーカカオ研究所(ICCRI)から、コーヒー栽培に関する専門家を招聘しました。8月と同じ5つのコミュニティで、生産者たちが所有するコーヒーの畑を専門家と一緒に観察し、コーヒー栽培に関する様々なアドバイス(あまり手入れがされないまま古くなった木を蘇生させる方法、そして収穫量を増やすための接ぎ木の技術についてなど)が伝えられました。古くなった木の蘇生方法は、カットバックと呼ばれますが、地面から30~50cmくらいのところで幹を切り落とすことで、翌年以降に新しい芽が生えてきて育つようになります。このカットバックについては知っている生産者も多いものの、「コーヒーの木を切る=翌年の収穫量が減る」と考えて、躊躇してしまう人がほとんどでした。しかし、今回その意味についてきちんと説明を受け、「躊躇する気持ちは吹き飛んだ」というコメントが多く聞かれました。接ぎ木については、どのコミュニティでも「初めて学ぶ技術だ」と、専門家の方の実演に真剣に見入っていました。接ぎ木の技術は、コーヒーだけでなく、今後増やしていきたい柑橘類やマンゴー、アボガドなどにも応用できるということで、しっかり習得して活用していくことが望まれます。

 一連のプログラムを受けて、コーヒー生産者の中にもやる気が芽生えたもよう。今後も現地スタッフが定期的なフォローアップやモニタリングを実施しながら、取り組みを継続していく予定です。(野川未央)