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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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国際協力の現場から

国際協力の現場から2014/05/26

ACCESS:パソコン教室を開催!


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パソコン教室を開催! フェアトレード生産者の経営力のために

 2013年の経済成長率が6%を超えたフィリピン。そのライフスタイルは年々変化しています。次々に高層ビルが建設されるマニラの風景はもちろん、携帯電話やスマートフォンなどを手にした若者が増えていることも大きな変化です。

 アクセスの事業地の一つである、ケソン州アラバット島ペレーズ地区も、この10年で大きく変化しています。携帯電話は10年以上前から、インターネットカフェは5年ほど前から使われるようになり、この1年はスマートフォンが少しずつ広がっているのを目にします。パソコンも普及しつつあり、ペレーズの小学校や中学校にも何台か設置されているようです。格差が激しいフィリピンでは、それらを手にできる人、使いこなせる人々とそうでない人々の間のギャップが広がり、更に格差を強化しているように思います。

 のどかな農村でココナツや手漉き紙で雑貨を生産するフェアトレード生産者団体メンバーたちは、いずれは商品の販路を自ら開拓していくことが期待されています。そのためには、携帯やパソコンといった、安価な通信手段を上手に使いこなせるようになる必要があります。そうした背景で、昨年12月19日に、フェアトレード生産者団体を対象としたパソコン基礎講習会を開催しました。

 町の中心では見かけるようになったパソコンですが、まだまだ一般の人々の理解は「Facebookやゲームをするための機械」というもの。今回の講習では、フェアトレード業務においてパソコンが何の役に立つのか、本体や部品の名前、キーボードの使い方、基本的な操作などを実践を通じて学んでもらいました。キーボードを触るのも初めてというメンバーが多く、講習の前半では「音楽の授業で習ったピアノみたいね〜」とはしゃぐ姿も見られました。

 その後、1台のパソコンをメンバーで共有し、練習を続けてもらっています。少しずつできることを増やしていき、いずれ私たちNGOの支援がなくとも、国内外の取引先と自由に連絡をとり、販路を拡大していけるようになってほしいと思います。

 (野田沙良)