国際協力の現場から
国際協力の現場から2014/02/26ツイート
AAN:非感染性疾患、報告会&意見交換会
「非感染性疾患、報告会&意見交換会」開催しました。
2月12日(水)、東京文京区で「バングラデシュ非感染性疾患リスク低減事業の進捗報告&意見交換会」を行い、23名が参加しました。
「砒素」だけでも難しいのに、「非感染性疾患??」
私たちの活動を一般の方にわかりやすく伝えるのは難題です。
私たちは途上国の農村部で持続可能なサービスを模索しています。行政や村の人たちと調整しながら、苦肉の策でモデルを作っていきます。その苦労話を含め、技術協力のA to Zをお伝えしたいのですが、これを退屈せずに聞いてくれるのは、ごく限られた同業者だけ。せっかく国内で発信活動をしても、なかなか広がりませんでした。
そこで考えたのが、今回のような勉強会のスタイルです。
まずは、現地での水や健康に関する活動報告。
今回は、私からAANが非感染性疾患対策に着手するまでの経緯を説明し、その後、現地で活動する榛澤さんが、ケーススタディを含め、現地の課題や成果を皆さんに伝えました。
次に、グループディスカッションに移ります。
① 同じような課題を見聞きしていないか?良い解決策を知らないか?参加者にとって身近な事例で考えてもらう。
② その中で、現地に適応できるものをざっくり振り分け
③ AANへの提言としてまとめ、発表してもらう
国際協力のプロも、水や健康に関心のある市民も、一つのテーブルで自分の言葉で語り合える実りの多い場となりました。
問題は一本の糸でつながっており、日本とバングラデシュでも、実際、問題が起こる原因や解決策に共通項は多いことに多くの方が気づいてくれたようです。
他方、解決に向かう道が途上国のほうがより困難である、という相違点もあります。
サービス提供者側のマンパワー、解決策を考える元となるデータ、住民の意識、解決策を実行に移すための資金などの圧倒的な不足、社会基盤の弱さが主な要因です。
こうした「違い」に関しては、私たちが丁寧に説明しなくてはいけません。
今後もこのような意見交換の場を設け、色んな人に私たちの活動を知ってもらえるようにしたいです。(石山民子)
*アーユスの井上さんにも参加していただき、素晴らしい報告をまとめてもらいました。ありがとうございました。