国際協力の現場から
国際協力の現場から2012/05/01ツイート
APLA:コーヒー生産者グループが淡水魚の養殖。
ひとつのグループでは、自分たちで力とお金を出し合って、地域内に立派な養殖池を完成させていますが、養殖の技術や知識が少ないメンバーたちが不安を抱えていたため、APLAのファシリテートの元、国内の専門家と篤農家(すでに10年近く魚の養殖をおこなっている)にお世話になり、泊まり込みでのトレーニングを実施しました。そこで、池の整備や水の管理の仕方、エサや繁殖方法に関して熱心に学び、2012年1月中旬には、自分たちが造成した池に約600匹の稚魚(テラピア)を放流しました。3カ月以上が経過した現在、地域内で生産したキャッサバなどを主なエサとして魚は順調に育っており、放流から半年後の7月には初めての収獲を迎える予定です。
収獲後の計画についてグループで話し合いをもつと、「何をおいても自分たちの子どもに栄養価の高いおいしい魚を食べさせたい」という声が多くあがり、「その後に、余剰分を村の人たちに売ったり、近隣の町で週に一度開かれる市場で販売したりして、収入につなげたい」とのこと。親魚から稚魚を繁殖させる方法も習得しているので、恒常的に収獲ができるサイクルを少しずつでもつくっていきたい、池の上に鶏小屋を作成して、循環型の養殖をやりたい、とみんな意気込んでいます。
(野川未央)