国際協力の現場から
国際協力の現場から2011/05/25ツイート
メコン・ウォッチ:タイで原子力発電所問題のセミナー開催
4月、原子力発電所の問題に関するセミナーをタイのNGOと共同開催しました。セミナーでは長年日本でこの問題に取り組んできたNGO、原子力資料情報室の伴共同代表を講師としてお招きし、東北タイ2県とバンコクで報告をいただきました。
タイでは、推進機関によって原発の利点のみを強調した広報が行われています。日本へのメディア関係者の招待旅行もあり、その参加者には「日本では誰も原発に反対していない」といった極端な説明がなされているといいます。現地のNGOや一部有識者からは、一面的な情報の流布に強い懸念の声が上がっています。日本は原発技術の輸出を国策として官民の協力で推進してきましたが、建設を受注したベトナム以外の国でも、技術協力や情報提供、人材育成といった分野に深く関わっているのです。一方で、日本で起きている問題や市民からの情報は十分届いておらず、今後も現地のNGOや研究者と連携し、継続して日本の状況を伝える必要を感じています。(木口由香)