国際協力の現場から
国際協力の現場から2014/05/26ツイート
PLAS:現地でまかれている変化の種
現地でまかれている変化の種
プラスでは一か月に一度、各地区で集まり、前月の啓発活動における課題と成果を啓発リーダー間で話し合う月例反省会というものを行っています。
様々な課題や成果が出る中で、ある地区のFさんからは、このような成果が伝えられました。
「地域住民から要望があったため、土曜日であったが自主的に啓発活動を彼らに対して行った。」
プラスでは平日の啓発活動にのみ、活動にかかる交通費と通信費を啓発リーダーに支給しており、土曜日と日曜日に活動を行ったとしても、啓発リーダーたちはそのお金をプラスから受け取ることができません。
多くのケニア人は日本人と比べると収入も少なく、決して裕福ではありません。ケニアで生活していると、外国人というだけでお金を持っていると思われ、道を歩いていてお金を要求されることもあります。また地域住民の中にも、プラスから何かしら金銭的、物的支援を期待している人もいます。
そのため、お金をもらえる、もらえないに関係なく啓発リーダーが地域住民のために啓発活動を自主的に行ったことは、とても嬉しいことでした。
エイズ孤児をなくすため、HIV/エイズに苦しむ人をなくすため、正しい情報を地域住民に伝えていくことは非常に重要です。その重要性を、啓発リーダー自身が活動する中で感じとってくれたのではないかと思います。
また、啓発リーダーの一人であるSさんは、プラスの啓発リーダーとしての活動がきっかけとなり、大学で地域開発について勉強したい、という思いを持つようになりました。金銭的に決して余裕があるわけではないため、自分の教育費を集めるためのイベントを開くなどして、なんとか費用を集めようとしています。その「学びたい」と強く思う気持ちに胸を打たれました。(小島美緒)