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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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平和人権/アジア

平和人権/アジア2024/12/27

世代を超えて集う「ともだち展の日」


アーユスの参加している東アジア(日本・韓国・北朝鮮・中国)の子どもたちの絵画交流「南北コリアと日本のともだち展」。2001年より毎年開催されてきましたが、南北関係が大きく転換している今年は新たな作品を集めた展示会は難しくなってお休みすることになりました。

それでも、「自分自身のこと、自分たちの日常を知らせ合って友人を増やすことが、足元からの平和をつくること」と考える多くの方の協力で、各地での貸出展示が行われてもいます。朝鮮半島の平和実現を目指してきた韓国のパートナー団体は、様々な「対立」や「分断」を経験しながらもそれを克服してきた海外団体との連帯を通じて、南北そして東アジア地域でこれ以上分断を深めず、けっして戦争を起こさせないための知恵を集めようとしています。

そうした仲間が集う「ともだち展の日」が12月7日にウェスレー財団(東京都港区)を会場に開催されました。
この日は国内外各地での展示会や、学生たちの国内(大阪/京都)や韓国(麗水/順天)でのフィールドワーク報告のほか、一年の情勢を振り返る講演や韓国からの報告もおこなわれ、ニュースだけではわかりにくい東アジアの現在地が共有されました。
また、そのあとの参加者同士の意見交換では、「会えない人同士のコミュニケーション、絵画交換はぜひ続けてほしい」「普段はニュースから遠ざかりがちだが、職場など身近なところにも外国人差別が日常的にある。この絵画展に関わって韓国や北朝鮮にも友人をつくってきた経験から、そうした分断や対立を身の回りからなくしていきたい」「子どもの絵画展を通じて、幅広い世代が集まる意義は大きい」といった声が聞かれました。

北朝鮮のウクライナ派兵、韓国での戒厳令など朝鮮半島のニュースが次々飛び込む年末でしたが、子どもたちの絵を前にどんな未来をどんな手段で実現していくか、ともに考える仲間の存在に勇気づけられる時間となりました。

12月にはこの他にも、埼玉、横浜の学童などで展示を行いました。今後も絵とともに平和を考える機会を増やしたいと思います。(〒)