文字サイズ

特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

会員になるには

スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2023/10/11

「NGO新人賞」クラウドファンディングに今年も挑戦


アーユス設立20周年の2013年に創設した「アーユス賞」。そのなかでNGOでの勤務経験5年以内の<新人>たちを表彰するのが「アーユスNGO新人賞」です。
この「新人賞」のことをもっと広め、いろんな人がNGOの新人たちを応援する機運をつくれたらと、アーユスでは昨年からこの原資を募るクラウドファンディングをおこなっています。今年も9月1日から10月10日までの40日間で、第一目標を50万円(受賞者3名、副賞各10万円)、これを達成した場合には第二目標を80万円(受賞者3名、副賞各20万円)にアップすることで挑戦しました。

今回は「誰もが希望を持てる未来へ──挑戦するNGO新人スタッフをともに応援」と題し、新人賞受賞者のみなさんにインタビューをしたり、NGOのみなさんから応援メッセージをいただいてスタート。受賞者の方から、「受賞したことで、みんなが喜んでくれた。個人はもちろんだけれど、私がかかわっている人たちみんなの力、励みになるのが新人賞」との言葉もいただき、こちらが「よし、海外にいる現場の一人ひとりまで元気になってくれるのなら、もっとがんばらねば」と再確認することもできました。(これらのインタビューは別ページでご覧いただけますので、文末をご参照ください)

また、期間中にはオンライントーク「NGOは菩薩行だ!」を開催。仏教NGOであるシャンティ国際ボランティア会(SVA)を創設した有馬実成 師と、アーユス初代理事長の茂田真澄というNGOに尽力した二人のお坊さんのお話を、大菅俊幸さん(SVAアドバイザー)と松本智量(アーユス理事長)の二人からうかがいました。

いろいろ企画してみたものの、途中「本当に達成できるだろうか・・・」と不安になるときもありましたが、後半では長年アーユスを見守ってくださっているお坊さんをはじめ、たくさんのエールをいただいて、最終的には、目標の80万円を大きく上回る1,021,000円のご寄付が集まりました。ご参加いただいた人数は、前年には少し届かなかったのですが、のべ88名となりました。寄付をしてくださった方だけでなく、応援メッセージを寄せてくれたり、口コミやSNSでの共有などを通じて盛り上げ、また見守ってくれていた全ての方に、感謝でいっぱいの最終日でした。

世界の厳しい現実に直に向き合い続けるNGOの「菩薩行」に出会ったお坊さんたちが、NGOを応援しようとアーユスを立ち上げて30年。今年も「誰もが希望を持てる未来」を目指す人たちに贈るこの賞への準備は整ったわけですが、悲しいことに、このクラウドファンディングの実施中にも、大きな地震や新たな武力衝突が起こりました。こうした自然災害や紛争の復興の過程を想像するとき、衝突の原因となった構造的な問題を考えるとき、「誰もが希望を持てる未来」の遠さに、私たちは呆然としてしまいます。
しかし、NGOが地道に活動を進めたり問題を訴え続けてくれるおかげで、光の当たらなかった人たちの権利が認められるようになり、私たちの意識が変化して社会の空気全体が「今まで見過ごしていたけれど変えなくちゃ」と変わってもいます。希望の種は確実に蒔かれているのです。

アーユスの「NGO新人賞」は、これから希望の種を蒔こう・育てようとする人たちを応援するものですが、この「希望を持てる未来」を諦めない仲間、一緒に育てて花を咲かせる人たちと出会う機会をもっと作っていくために、今回寄せていただいたご協力を活かして次につなげていきたいと思います。

このあと、募集と選考を経て12月中旬に発表、3月には授賞式を予定しています。「新人賞」はこれからが本番です!(〒)


NGOインタビュー

  1. 支援のバトンをつなげていきたい|田浦久美子さん(パレスチナ子どものキャンペーン)
  2. 国境を超えて市民をつなぐのがNGO|金子由佳さん(元日本国際ボランティアセンター)
  3. 認めてもらえた、多くの人に喜んでもらえた。それが自分の嬉しさ|田口裕晃さん(名古屋NGOセンター)
  4. 利益追求も公平性も越えたところで活動できるのがNGOの強み!|小松豊明さん(シャプラニール=市民による海外協力の会)