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平和人権/アジア

平和人権/アジア2020/07/01

【街の灯トーク#2】より厳しい人たちへ届くように〜南アジアでの経験から〜②


ロックダウンのカトマンズ周辺

寺西 では、最近の勝井さんが歩ける範囲内での様子をお伺いしたいと思います。

勝井 左側の写真は、私の家の近くにある幹線道路の写真ですが、これはロックダウン直後の様子です。

寺西 ガラガラですね。

勝井 はい、普段は渋滞している道なのが、まったく車がない状態でした。右側の写真は5月の上旬、この時期はよく雨が降り、雨があがるとヒマラヤがよく見えていました。普段、カトマンズ盆地はPM2.5の大気汚染がすごくて、ヒマラヤはあまり見えないんです。

寺西 車が走らないだけで、こんなにきれいに見えるんですね。そういえば最近、買い物に行くために勝井さんが早起きになったと聞いたんですが。

勝井 そうですね、ネパールのロックダウンは自粛ではなく外出禁止令です。外に出ていいのは、病院に行く、薬局に薬を買いに行く、食べ物を買いに行く場合。それ以外のお店は基本、閉めていないといけません。もともとネパールは朝型生活なので、八百屋さんや食料品店は日の出頃から開けますが、今はだいたい11時には閉まります。早ければ8時、9時には閉まってしまうので、私も朝7時くらいには散歩がてら野菜などを買いに行くのが日課になりました。

 左側が台車で売っている八百屋さんで、下の方に白いロープが見えますか? 野菜を直接手にとってみるのはダメで、ロープの外からおばちゃんにあれが欲しい、これが欲しいと言って頼んでいます。

寺西 この野菜はどこから持ってくるのですか。輸送手段は大丈夫?

勝井 一部インド、あとはカトマンズ周辺の農村部からです。野菜がなくて困ることはありません。ネパール政府の言うことも時々変わるので、車両の通行についてパスを出すとか出さないとか、何がよくてだめとかが変わるので、そのときによってすごく困るという話はよく聞きます。

寺西 農家さんが野菜を売りに行けなくて大変という話もあるでしょうね。右側はスーパーですか。丸の中にお行儀よく並んでいますが。

勝井 ネパールは決して人々がきれいに行列を作って乗り物に乗るとか、カウンターでチケットを買うという文化はないんですけれどね。ロックダウンで最初は本当にしまっていたのが、だんだん様子を見ながら開け始めたお店があります。それで彼らもお店の前に丸を描いて、その中に数字が書いてあって、その順番に並ぶようになっていて、この敷地に入る時点で体温のチェックとサニタイザーで手を洗ってから入ることになっています。さらに建物の中に入る前もサニタイザーで手を洗うように言われています。

寺西 日本もそうなっているけれど、ここまで距離はとれないなぁ。

勝井 マスクをしていないと入れてくれないです。

寺西 最近の様子ですが、少し車が出てきていますね。

勝井 これは6月7日の写真で、二ヶ月くらいロックダウンを続けてきて、だんだんネパール人もちょっとこのままでは経済が苦しく、交通量も少し戻り、あとは八百屋以外のお店もちょこちょこ開け始めています。ただ、お客さんが入っているかというと、そういう様子はないですね。

寺西 お客さんが入らないと厳しいですね。テイクアウトも増えている?

勝井 ロックダウンになったあとから、いくつかのお店ではテイクアウトやデリバリーを始めました。しかしこのままでは立ち行かないと思ったのでしょう、テイクアウトを始めるお店がどんどん増えています。ただ、右側のショッピングモールの写真のように、大きなところは閉めたままで、基本お店は開いていません。レストランもやってないです。

寺西 これが今後開くかどうかの見極めはどうでしょうか。

勝井 ロックダウンをただ続けるのはもうやめてくれという声は、経済界からも一般市民からもすごく増えているので、いま政府はどういうふうに緩和していくかを議論しているはず。それが早ければ今日には、もしくは今のロックダウンが6月14日までなので、それから少し方式を変えるんじゃないかと言われています。

寺西 みんな怖いというより動きたいという雰囲気かしら。

勝井 街の雰囲気では怖いけれど動きたい。あとはカトマンズ盆地の中は、感染者数はまだ40名弱なので、「ここは少ないし、外には行かないようにするから、中では動けるようにしてよ」という声がこの地域からすごく強くなっています。(続く)

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