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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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平和人権/アジア

平和人権/アジア2023/04/18

JFCネットワーク活動報告(2023年2月-3月)


【国内外の現場での活動の様子】

<フィリピン>

・現地事務所・マリガヤハウスでは毎月第1週にオンラインによる「ベーシックオリエンテーション」を実施しています。毎回10-15件(JFC母子またはJFC)の参加があります。2月9日、3月10日にベーシックオリエンテーションを実施しました。

・「ベーシックオリエンテーション」実施の2週間後の木曜日に「ケース受付ミーティング」を実施しています。

・オリエンテーションの実施がオンラインとなり、マニラのマリガヤハウスではルソン島およびビサヤ諸島、ダバオのRGS-COWではミンダナオ島に暮らす母子からの相談を受け付けるようになり、フィリピン全土のケース相談を受け付けられるようになりました。

・2009年の国籍法改正後、日本国籍を取得したJFCたちが来日するケースが増えていますが、来日の際に悪徳なエージェントに来日と就労のサポートを依頼し借金を課せられるケースや国内の労働条件が悪く労働基準法違反のケースも見られます。

・2023年2月22日、16歳以上のJFCを対象に第2回目の国籍オリエンテーションを実施しました。オリエンテーション参加者は日本国籍を取得した、または取得間近のJFC当時者で、近い将来、来日する可能性の高いJFCです。この目的は、日本国籍を取得したJFCとその保護者や母親に、日本国籍を得るということや戸籍について、労働や日本での生活について学んでもらい、知識を得たもらうことです。今回はマリガヤハウスのクライアントのJFCだけでなく、ダバオのRGS-COWのクライアントやJFCたちも参加をしました。このオリエンテーションには、ダバオRGS-COWから8名、マリガヤハウスから8名の計16名の母親と14名の日本国籍のJFC、合計30名が参加しました。

<東京>

・2023年3月18日(土)に3年ぶりに対面で通常総会を開催いたしました。お食事会も行い、11名が参加しました。総会は会場での出席者は11名、ZOOMによる出席が5名の合計16名でした。東京事務所のインターンさんの参加やフィリピン・マリガヤハウスの理事のお一人も出席下さいました。議案は、①2022年度活動報告、②2022年度決算報告、③2023年度活動計画、④2023年度予算、⑤定款の変更、⑥理事の選任、が話し合われいずれもすべて承認されました。後半は総会参加者との意見交換の時間をとり、活発な意見を出して頂けました。二重国籍や国籍選択の問題、JFCの来日・就労の問題や来日に際しての日本語レッスンについてなど、いろいろなご提案を頂くことができて有意義な時間となりました。

<ケースについて>

・児童相談所に預けられている6人きょうだいと両親の面会が実施されました。このケースは上5人の子どもたちが同時に児童相談所に引き取られ、その後に生まれた末の子も父からの性的虐待を疑われて5歳の時に引き離されたケースです。最初5人の子どもたちが両親の引き離された時、一番下の子はまだ2か月で母の母乳を飲んでいる子でした。子どもたちから両親がが引き離されてから16年、一度も面会が実施されなかったのですが、末の子が児相に引き取られてしまった際にJFCネットワークで相談を受け、それ以降、弁護士さんが間に入り、子どもたちと両親の面会交流を1年に1度ですが、一昨年から実施することができるようになりました。