平和人権/アジア
平和人権/アジア2021/10/27ツイート
衆議院選挙に向けてのアンケート(ミャンマー)
【プレスリリース】2021年衆議院議員選挙に向けて
日本の対ミャンマー経済支援とビジネスと人権政策に関する アンケート結果
より深い議論が求められる海外経済支援政策
環境、社会、人権の問題に取り組む日本のNGO6団体(メコン・ウォッチ、国際環境NGO FoE Japan、武器取引反対ネットワーク:NAJAT、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター:JVC、WE21ジャパン)は、日本の対ミャンマー経済支援と「ビジネスと人権」政策に関し、2021年衆議院議員選挙に向けて、政党へのアンケートを行いました。対象は、現時点で国会に議席を有する与野党の9政党(与党:公明、自由民主、野党:NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で、国民民主、社会民主、日本維新の会、日本共産、立憲民主、れいわ新選組)です。
アンケートは、選挙に際し、広く一般の方に参照していただけることを目的としています。
回答結果について
ご回答は、8党(公明党以外)からいただきました。ご回答いただいた各党の皆様には、選挙前の多忙な時期にご協力いただいたことをこの場を借りてお礼申し上げます。
日本維新の会からは「個別の事案はそれぞれ調査研究が必要であり、回答は差し控えさせていただきますが、今後も国会質疑や様々な機会に課題解決に向けて邁進をしてまいります」とのご回答をいただきました。また、自由民主党からも、設問の(2)-(4)について「個別の案件については、回答を持ち合わせておりませんので、控えさせていただきます」との回答をいただいたため、下記のまとめでは、各設問の回答数を(2)-(4)は6党で、それ以外は7党で記載しコメントしています。
設問は全部で8問(各党に送付したアンケート質問書はこちら)
(1)すでに借款契約が結ばれている約1兆円の対ミャンマー債務への対応
(2) 国軍系企業と関係が明らかとなっている、バゴー橋建設事業(円借款)への対応
(3)JBIC, JOINの出融資するヤンゴン博物館跡地再開発(通称Yコンプレックス)事業への対応
(4)経済産業大臣が権益を保有するイェタグン・ガス田開発への対応
(5)JOINのミャンマー投資に対し国土交通省のとるべき対応
(6)国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に関し党としての取り組み
(7)同原則に関する国別行動計画で「開発協力・開発金融」分野における日本政府の取り組みについて
(8)OOF(ODA以外の政府資金)による海外経済協力において非軍事分野での協力が謳われていない点に関する意見、となっています。
アンケート結果(各党からの回答はこちら)に掲載されています。
ミャンマー支援に関する(1)の質問に対して、3党が国軍に関連するものについては中断すべきと回答しています。中断としないとした党も、自民党が「諸要素を勘案しながら、どのような対応が効果的か総合的に検討していくべき」と回答するなど、「このまま実施」を選択した党はありません。(2)は4党が対応が必要と回答。「対応は必要ない」と回答した政党はありません。(3)から(5)はそれぞれ3党が対応が必要と回答しています。(3)、(4)、(5)についても「問題はない」「対応は必要ない」と回答された党はありません。
「ビジネスと人権」指導原則の普及に関して(6)は、4党がすでに取り組みをはじめ、2党がこれから、1党は取り組みを予定していないという回答です。設問(7)の、ビジネスと人権の国家行動計画の中で、国の「開発協力・開発金融」においてどのような取り組みがこれまで行われてきたかについては、自由民主党だけが十分であるとし、4党は不十分と回答しています。
(8)では、私たちは日本の政府開発援助(ODA)以外の公的資金(OOF)である、国際協力銀行(JBIC)の出融資・保証(参考:2019年度で約1.7兆円。ODA有償資金協力は約1.5兆円)や、新たに設立されたJOINなど官民ファンドの出資等において、非軍事分野での協力、紛争の助長への関与の防止などの理念や方針が明文化されていることが必要と考えていること、その点に関しご意見を伺いましたが、クーデター前からあったミャンマー支援のそもそもの問題、日本のODA以外の公的資金が軍事や紛争に関わる可能性を防止する規定がないという点、ODAとOOFの違い、日本のODAを規定する「開発協力大綱」の理解が十分ではない、といった点がご回答から見受けられました。今後、市民社会から議論を深める必要がある課題であると認識できました。
アンケートを実施した背景
日本はこれまで、多大な経済支援をミャンマーに対し実施し、政府開発援助(ODA)のうち円借款の累積供与額は1兆円を超えています。これらの事業の一部では、現状、関係を断つことが国際的に求められている国軍系企業との繋がり等が確認されています。
また、ODA以外の公的資金では、経済産業大臣はイェタグン・ガス田事業での権益を国費を投じて保有しており、同ガス田の生産に伴う各種支払いが国軍を利する可能性が指摘されています。財務省所管の国際協力銀行(JBIC)は、ヤンゴン都市部の複合不動産開発において国軍を利すると指摘されている事業に対し融資を実施し、クーデター以降も停止に踏み切っていません。国土交通省所管の官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)は、ミャンマーで5件の出資事業を実施していますが、クーデター以降、いずれもミャンマー国軍の経済活動との関係が懸念される状況となっています。
円借款、そしてJBICやJOINの資金原資は、財政投融資資金や外国為替資金借入金等の公的資金です。現在、ODAである円借款よりも、OOF(その他政府資金)と呼ばれる各種の民間投資を支援する公的資金が、日本の経済協力の主力を担っている状況です。
国連のビジネスと人権指導原則に関し、日本政府は2020年10月、企業活動における人権尊重の促進を図るため、「ビジネスと人権」に関する行動計画を策定しています。しかし、「開発協力・開発金融」分野に関しては、既存のODAに関する「開発協力大綱」やJBICの「環境社会配慮確認のためのJBICガイドライン」に触れるのみで、これからどのように、日本の中で指導原則の理念を強化していくのかが、明らかではありません。特に、この指導原則を尊重するために必須と考えられる、ODA以外の「開発協力・開発金融」資金において、非軍事分野での協力、紛争の助長への関与の防止などの理念や方針が明文化されていないことも、大きな問題と考えています。
参考: 国連ビジネスと人権に関する指導原則に関する外務省の関連サイト:
本件の問合せ先: メコン・ウォッチ(木口) TEL. 03-3832-5034 Emailはこちら。
日本の対ミャンマー経済支援とビジネスと人権政策に関するアンケート結果
Q1すでに借款契約が結ばれている約1兆円の対ミャンマー債務について、どのように対応していくべきとお考えでしょうか。 その理由。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他
クーデターが発生する前の契約であるため、一時中断し然るべき状況判断で再開する等、慎重に判断する必要があると考えます。
国民民主党:その他
(1~5の総論として) 「対話と協力と行動」という基本的な考え方に基づき、普遍的価値を共有している諸外国と連携し、人権外交をリードします。 また、国民民主党はミャンマー情勢に関し下記の通り、党声明を発表しております。 本年2月1日、ミャンマーにおいて、アウン・サン・スー・チー国家顧問やウィンミン大統領らが拘束され、政権を奪取した国軍により緊急事態宣言が発出された。 ミャンマー国軍に対し、民主化への平和的な移行プロセスを逆行させる一連の動きを非難するとともに、拘束された全ての人々の速やかな釈放を要請する。あわせて、昨年の選挙で示されたミャンマー国民の意思を尊重し、民主的な政治体制が早期に再建されることを求める。 日本政府には、ミャンマーにおける民主化プロセスを強くサポートしてきた立場から、ミャンマー国軍に対して一連の動きの撤回を促し、自由・民主主義・法の支配という普遍的価値に基づいた行動がとられるよう強く働きかけることを要請する。また、ミャンマーに駐在する日本企業や在ミャンマー邦人の安全確保に関し最大限の尽力を求める。
社会民主党:中断すべき
ミャンマー国軍によるクーデターで、市民が弾圧を受けている中で、円借款は国軍の資金源となる国軍系企業と関係があると言われている。市民の命を奪う状況を支える構図は許されず、資金源を絶つことが重要である。日本政府が民主主義を守る立場を強く示すためにも、中断すべきである。
自由民主党:その他
日本政府は、ミャンマー国軍に①暴力の即時停止、②拘束された関係者の解放、③民主的な政治体制への回復を強く求めてきています。対ミャンマー経済協力の今後の対応については、そうした働きかけの状況を見ながら、これら3点がどうなっていくのか、またASEANリーダーズ・ミーティングで発表された「5つのコンセンサス」にある特使の派遣、ミャンマー国内での対話の開始といった事項がどう実現されていくか、といった諸要素を勘案しながら、どのような対応が効果的か総合的に検討していくべきと考えます。
日本共産党:中断すべき
ミャンマー国軍系の企業ビジネスに資金が流れることによって、ミャンマー民主化を阻害することになる。国軍を利する支援は中止すべきである。
立憲民主党:その他
円借款については、慎重に検討し、人道目的のものは継続すべきだが、 ミャンマー国軍による独裁の強化につながるような事業は停止すべきだ。
れいわ新選組:中断すべき
この問題については、2021年6月18日に時の菅政権に以下のような申し入れをしております。以下のQ2以降の選択式回答は以下の申し入れの認識に基づいておりますので個別の理由は割愛いたします。 1. ミャンマー国軍の市民への弾圧が現在も進行し、国内外での避難民による人道的危機が発生していることにかんがみ、国軍が民主化プロセスに立ち戻るとともに、民衆に対する不当な弾圧の停止など現在の姿勢が全面的に改められない限り、ミャンマーに対するODAの内、国軍との関連が指摘された企業が事業に関与していることが疑われるもの、または、事業の実施自体が国軍に経済的利益をもたらしていると疑われるものに関しては、新規・継続中を含めて停止すること。ただし、人道目的のもの(貧困層や障害者、関連支援団体に対する支援事業)に関しては停止せず継続、もしくは支援の増強をすること。 2.国軍の迫害を受ける国民や避難民、少数民族に対して、赤十字など国際機関を通じて行っている人道支援は継続して行うこと。 2. 日本政府はミャンマー国内で事業を行う日本の民間企業に対し、国軍との関係を断つように求め、その実現のための必要な支援を行うこと。 https://reiwa-shinsengumi.com/comment/6827/
Q2 円借款で実施されているバゴー橋建設事業では、国軍系企業と日系企業の合弁会社に、重要な資材の発注がなされています。この事業について、実施機関の国際協力機構(JICA)はどのように対応すべきとお考えでしょうか。 その理由
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他
いずれもクーデター前から行われているものであるため、慎重な判断を要します。資材の発注がなされているという事はその現場で働いている国民がいるという事であり、現場の状況等も踏まえた総合的な判断を要するものと考えます。JICAは対応判断のために然るべき状況確認をすべきと考えます。
国民民主党:その他
Q1と同じ。
社会民主党:対応が必要である
すでに他国はミャンマー経済公社を制裁対象にするなどしており、関連企業が国軍への資金源となる重大な懸念がある。海外メディアでもそうした疑惑が報じられており、このままJICAが十分な調査もせず事業を推進することは人権軽視との批判を免れない。事業の見直しが必要である。
自由民主党:回答無し
個別の案件については、回答を持ち合わせておりませんので、控えさせていただきます。
日本共産党:対応が必要である
質問1と同じ。
立憲民主党:対応が必要である
現下の状況で工事は一旦ストップしていると理解。重要なインフラ建設ではあるが、進め方について、再検討すべき。
れいわ新選組:対応が必要である
Q1の回答参照
Q3 ミャンマーヤンゴン博物館跡地再開発(通称Yコンプレックス)事業に関し、日本の事業者はミャンマー陸軍の所有地をサブリースし、賃料が軍の機関、または国防省に渡っていると見られます。JOINが出資を、またJBICがこの事業に融資をしていることは妥当と思われますか。 その理由。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他
問題があると考えますが、直ちに出資や融資を取りやめることによるリスク等も鑑みた判断が必要であると考えます。
国民民主党:その他
Q1と同じ。
社会民主党:問題である
日本政府の立場はJOINもJBICも、国軍と直接取引をしているわけでないため問題はないというものである。しかし、間接取引であっても最終的には資金が流れる先が国軍であれば、重大な問題である。
自由民主党:回答無し
個別の案件については、回答を持ち合わせておりませんので、控えさせていただきます。
日本共産党:問題である
質問1と同じ。
立憲民主党:その他
現下の状況で賃料の支払いはストップしていると理解。事実関係を調査 し、進め方について、再検討すべき。
れいわ新選組:問題である
Q1の回答参照
Q4 ミャンマー・イェタグンガス田開発は、ミャンマー政府や国軍支配下にある石油ガス公社に税の支払い等で大きな収益をもたらし、国軍を利することが国際的に懸念されています。これについて、経済産業大臣の取るべき行動についてお伺いします。 その理由。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他
然るべき対応を検討すべきですが、前述の通り、国民への影響や国との契約を安易に反故にするリスクを鑑みた上で、慎重な判断をすべきと考えます。
国民民主党:その他
Q1と同じ。
社会民主党:対応が必要である
イェタグンのガス販売による利益は、以前は国軍を支える財源とされており、日本企業も関与してきた。経済産業大臣は、人権抑圧につながる問題として、厳しい態度を示すべきである。
自由民主党:回答無し
個別の案件については、回答を持ち合わせておりませんので、控えさせていただきます。
日本共産党:対応が必要である
質問1と同じ。
立憲民主党:その他
詳細を承知していないが、事実関係を調査し、国軍の独裁の強化につながるようであれば、進め方について、再検討すべき。
れいわ新選組:対応が必要である
Q1の回答参照
Q5 JOINのミャンマー投資について。Yコンプレックスに加え、5つの事業への出資・債務保証、合計177億が実施されています。これに対し国土交通省の取るべき行動についてお伺いします。その理由。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他
Q4と同じ。
国民民主党:その他
Q1と同じ。
社会民主党:対応が必要である
国土交通省も国軍と直接取引がなければ問題がないとする立場であると考えられる。しかし、相当な投資額に上るため、JOINが株式会社といえども国土交通省の管轄である以上、責任を負い、JOINの出資取り下げに動くべきである。
自由民主党:その他
日本のミャンマー支援は、民主化後のミャンマーの経済発展を支援することが目的です。クーデターが起きた2月1日以降、本来の目的が達成できるのかどうか、環境の変化もあります。
これまでの経緯も踏まえ、民間企業とも連携をしながら、適切な対応していくことが必要であると考えています。
日本共産党:対応が必要である
質問1と同じ。
立憲民主党:その他
クーデターが起こるまでは、JOINの官民プロジェクトはミャンマーの発 展支援の事業であり、国土交通省の行った出資、債務保証が問題だったとまでは言えない。この状況を鑑みて、国土交通省はじめ、外務省、官民ファンドの出資者で協議し、民主的なミャンマーを取り戻すために同プロジェクトの進め方について検討を行うべき。
れいわ新選組:対応が必要である
Q1の回答参照
Q6 「国連ビジネスと人権に関する指導原則:保護、尊重及び救済の枠組みにかかる指導原則」の普及啓発に関し、貴党としてどのような取り組みを所属議員や党員に行なっていますか。また、今後行う予定ですか。その理由。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:その他 予定していない
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で(NHK党)はワンイシュー政党という特殊な政党であるため、政策はNHKへの取組み1本とさせて頂いているため。
国民民主党:取り組みをしている
国民民主党は人権外交と経済安全保障研究会を設置し、あるべき日本の人権外交について党内において協議していきます。
社会民主党:今後取り組む予定
オンラインを含めた学習会の開催を検討しております。
自由民主党:取り組みをしている
わが党は外交部会のもとに、「わが国の人権外交のあり方検討プロジェクトチーム」を設置し、わが国が国際社会の人権問題の重視すべき点や、とるべき方向性について検討を行っているところです。
日本共産党:取り組みをしている
党の機関紙「しんぶん赤旗」や雑誌で、専門家のインタビューや国内外の労働組合・NGOの活動、国際機関の取り組みを掲載するなどして、啓発している。
立憲民主党:取り組みをしている
立憲民主党は平素から、ビジネスプロセスにおける人権の尊重について、重要視しており、経団連や連合等と勉強会・意見交換を行っている。また、ミャンマー、ウイグル、香港、北朝鮮などでの深刻な人権侵害に対して強く抗議するとともに、国際社会とともに人権の蹂躙を即刻停止するよう声をあげてきている。国際的な基本的価値の規範を強化すべく、国内の人権規範を強化する法・体制整備や多国間企業活動でも人権の尊重を反映するなど、「人権外交」をはじめとした価値観外交を進めていく。
れいわ新選組:今後取り組む予定
Q1の回答参照
Q7 ビジネスと人権の国家行動計画の中で、国の「開発協力・開発金融」においてどのような取り組みがこれまで行われてきたか、ご存知ですか。その内容は十分であるとお考えですか。今後どのような取り組みが行われるべきでしょうか。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:知らない
また、今後どのような取り組みが行われるべきでしょうか:NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で(NHK党)はワンイシュー政党という特殊な政党であるため、政策はNHKへの取組み1本とさせて頂いているため本件に必要な情報を有しておりませんが、ミャンマーで起こったクーデターによる様々な問題をきっかけとして然るべき議論を行う必要があると考えます。
国民民主党:不十分
私たちは、「対話と協⼒と⾏動」という⼈権外交における基本的な考え⽅に基づき、普遍的 価値を共有している諸外国と連携した経済安全保障に取り組むべく、各国で法整備が進む「⼈権デューディリジェンス法」について検討を⾏い、法案の骨子をまとめました。これは、サプライチェーンを透明化し、レピュテーションリスクから企業を守り、⼈権侵害に加担しないよう注意義務を 定めるものです。 国⺠⺠主党は、本⾻⼦をもとに「ビジネスと⼈権」の理念を具体化すべくステークホルダーと対話をすすめ、⾏政や事業者に⾏動を促すためのファーストステップとして最適な法 整備を今後も提案していきます
社会民主党:不十分
現在は、環境社会配慮に力を入れるとされているが、外務省を中心とした枠組みでは不十分かつ具体策に欠ける。各省が環境と人権の尊重にを打ち出す取り組みを積極的に打ち出すべきである。
自由民主党:十分である
各機関において、「ビジネスと人権」に関する行動計画に記載された取組について、以下のような取組が行われていると承知しており、引き続き、努力を進めていただきたいと考えています。
・国際協力機構(JICA)では、行動計画を念頭に「ビジネスと人権」に関する具体的な取組を進めるべく、その一環として、途上国での脆弱な労働者の保護に係る情報収集確認調査等を実施している。また、児童労働の問題に着目し、ガーナにおける関連の調査や民間企業・市民社会等との「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」の運営等を担っており、イベントの機会等を捉えた行動計画の周知にも注力していると伺っている。
・国際協力銀行(JBIC)における開発金融分野において、「環境社会配慮確認のためのJBICガイドライン」を策定し、事業実施主体者による人権尊重も含む適切な環境社会配慮を確認するため、当該ガイドラインに基づく確認を実施するとともに、異議申立の手続を設けていると承知している。
・日本貿易保険(NEXI)は、環境社会配慮のためのガイドラインを導入し、ガイドラインに基づき適切な環境社会配慮確認に努めていると承知している。
日本共産党:不十分
理由は回答無し
立憲民主党:不十分
「ビジネスと人権」に関する行動計画(2020-2025)が策定されたが、これに則りさらに取り組みを推し進めなければならない。日本政府やJICA、JBIC等はそれぞれが行っている投資やプロジェクトなどについて、人権のみならず、環境、女性のエンパワメント、格差の是正などさまざまな面からもデューデリジェンスを徹底していくべき。
れいわ新選組:知らない
貴団体のようなNGOの国民、政党への積極的な啓発活動とともに、NGOや政党が共同しての政策提言の機会を設ける事が重要と考えます。
Q8.日本の政府開発援助(ODA)では、開発協力大綱において、明確に非軍事分野での協力が謳われています。しかし、海外に投資される公的資金の多くを締める国際協力銀行:JBICの出融資・保証(参考:2019年度で約1.7兆円。ODA有償資金協力は約1.5兆円)や、新たに設立されたJOINなど官民ファンドの出資等においては、何ら明示的な定めがありません。ミャンマーでは、クーデターを起こし、市民を弾圧しているミャンマー国軍のビジネスとの繋がりのある事業が放置されています。「国連ビジネスと人権に関する指導原則」尊重のためにも、ODA以外の「開発協力・開発金融」資金において、非軍事分野での協力、紛争の助長への関与の防止などの理念や方針が明文化されていることが必要ではないかと考えます。この点に関し、貴党のお考えをお示し下さい。
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で
ご指摘はごもっともであり、今回のミャンマーのクーデターをきっかけに今後の出資や融資などについて適切に実施されるために然るべき法整備を行うべきと考えます。また本件以外にも日本において法整備がなされていない問題は山積しており、その原因は日本の政治家とその選挙制度にあります。現在の政治は、特定の団体のしがらみや党議拘束などの活動規制、莫大な時間とお金を要しながら落選後の補填が一切ない選挙運動が当たり前であり、一部の既得権からの得票を得なければ長く政治を続けることが非常に困難です。その結果、既得権からの多数派の声が尊重され、少数派の意見が抑圧されるというゆがんだ民主主義が横行しています。NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で(NHK党)は一部の既得権からの得票に頼るだけの政治家ではなく、志ある真面目で優秀な人が多数政治参加したいと思える世界を作り、真の民主主義実現のため、既得権化したNHKと闘うため、NHKが委託法人に行わせている弁護士法72条違反となる訪問行為について徹底的に追及いたします。
国民民主党
人間の安全保障の理念に基づき、また、政府開発援助(ODA)のGNI比0.7%という国際目標に向けて、戦略的に拠出先を絞り込むとともに、人的・技術的支援などODAの拡充や積極的活用による「見える化」に取り組み、貧困削減、持続可能な成長、平和構築、民主化支援などを進め、途上国の発展に寄与するとともに、各国との関係強化を図ります。
社会民主党
ODA以外の分野でも、明文化された規定は必要である。ミャンマー国軍ビジネスは、あらためて官民事業の問題点(資金源として悪用されるなど)を浮き彫りにしている。 日本政府は、ビジネスと人権の国別行動計画を定めており、東京オリンピック・パラリンピックの機会に人権に配慮した調達基準を打ち出していたにもかかわらず、ミャンマーの事業は別であるとするならば、まったく主張が成り立たない。非軍事分野での協力、紛争の助長への関与の防止に向けて、迅速に動くべきである。
自由民主党
日本のミャンマー支援は、民主化後のミャンマーの経済発展を支援することが目的です。クーデターが起きた2月1日以降、本来の目的が達成できるのかどうか、環境の変化もあります。これまでの経緯も踏まえ、民間企業とも連携をしながら、適切な対応をしていくことが必要であると考えています。
各機関において、「ビジネスと人権」に関する行動計画に記載された取組が行われていると承知しており、引き続き、努力を進めていただきたいと考えています。
日本共産党
ODAに限らず、開発途上国に対する開発協力・開発金融資金の支援については、対象国の民主化、人権保障の状況を考慮し、民生の向上に資するものにすべきだ。
立憲民主党
そもそもは民主化支援、開発支援だったものがクーデターにより質が変わってしまうとういような状況は想定されていなかったのかもしれないが、今後の検討に値すると考える。
れいわ新選組
ご指摘の点について、そのとおりと考えます。その上で党としては以下の認識です。 1.権威主義国家や軍事政権によるその国の人権抑圧が問題になっている中で、我が国企業が人権抑圧国ゆえに保証されている「低賃金・労働条件」の恩恵を受けていることが問題になっています。同時に、そのような劣悪な労働環境において保証された低賃金労働を我が国企業が活用することで搾取を進めることには道義的な問題があります。日本国憲法において保障されている基本的人権は我が国だけにとどまることはなく、世界中で保障されるべき人権であるという基本的認識のもと、日本国内で許されない人権侵害については他国においても許されないという認識にたった上で、軍事力に頼らない形での「人権外交政策」を展開していく必要があります。 2.通商協定なども相手国の労働者の人権や労働環境などに配慮した条項にアップデートする再交渉を行う必要があります。同時に、労働運動の抑圧や児童労働などの人権抑圧下で生産された競争力ある製品が輸入されてきたとき、それに対抗するためにダンピングや価格競争が強いられるという事態は非常に現実的にあり得ることから、その場合には制裁関税を課すなどの対処を行う必要があります。