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平和人権/アジア

平和人権/アジア2014/10/10

2014グローバルDMZ統一キャンプ レポート


 8月11日から13日にかけて韓国の江原道にある「韓国DMZ平和生命村」で2泊3日で行われた上記キャンプをレポートします。主催は、韓国のNGOで、対北朝鮮人道支援や子どものための平和教育を実践する「オリニ・オッケドンム」。名前の由来は、南と北の子どもたちが、身体と心で「オックドンム(=肩を組むこと)」ができるように活動していこうというところから来ています。

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 オリニ・オッケドンムの平和教育は3本の柱で構成されており、①北を理解する教育、②平和感受性の教育、③東アジアの理解および連帯。今回のキャンプは、3つ目に基づいて、東アジアの歴史理解と東アジアの市民との連帯を通して、子どもたちが互いを理解し、共同の平和イシューについて学ぶことを目的として実施されました。

 参加者は、韓国からソウルや釜山に住む子ども40名に、ボランティア・スタッフ30名。中国からは、延吉少年児童図書館の関係者2名と子ども3名。日本からは、南北コリアと日本のともだち展実行委員会からの呼びかけで集まった子ども5名と引率2名。合わせて82名の大所帯となりました。「韓国DMZ平和生命村」は、38度線の軍事境界線に近くの自然豊かな地域に、「命という鍵で平和の門を開き、統一された新たな文明社会を推進する」というスローガンのもとに建設された真新しい教育・研修施設で、DMZ(軍事境界線)に関する資料館や図書館、無農薬栽培の畑、太陽光発電装置などが備えられていました。

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 今回のキャンプは、次の3つの目的のもとで行われました。

①「南北の分断」の痛みについて、同じ東アジアに暮らす子どもたちとともに考える

②人と人との共存だけでなく、自然環境の豊かな地域で人と自然の共存を合わせて考える

③東アジアの平和に限らず、世界の紛争地にも目を向け、東アジアの子どもたちが力を合わせられる点について考える

 プログラムは、各自の背中に紙を貼って第一印象を書いてもらうアイスブレーキングから始まり、最初は互いの相互理解を深めるためのゲームなどが行われた後、自然豊かなDMZ(軍事境界線)の様子を想像してみて絵を描いてみるというワークショップが行われました。日中韓の子どもたちがそれぞれにアイデアを出し合いながら様々な動植物が描いて、彩り豊かな絵画を仕上げていく様子はまさに国際交流の原点を見ている思いがしました。また、DMZにほど近い民間人統制区域内の豊かな自然を満喫する山歩きや川遊びも行われ、子どもたちの元気な叫び声がこだましました。畑でジャガイモを収穫し、自転車を漕いでミキサーを回し、トマトジュースをつくって飲んでみるという体験も楽しそうでした。

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 最も印象深かったのは、イスラエル軍の攻撃にさらされているパレスチナの子どもたちに向けた絵とメッセージを書くというシーン。多くの子どもたちがイスラエルとパレスチナの国旗を書きながら、それぞれの子どもたちが手をつないでいるという場面を描いていて、「1日も早く平和になってほしい」という思いが会場全体を包み込んでいました。今子どもたちが書いた絵とメッセージはきっとパレスチナの子どもたちに届き、見知らぬ相手から届いたメッセージに勇気づけられるという場面が思い浮かびました。別の機会では、日本から持っていった「南北コリアと日本のともだち展」の絵画に対して、参加者が思い思いにメッセージを書くという場面もありました。きっと思いは通じる。これこそが絵画を通した交流の醍醐味ではないでしょうか。 

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