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スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2013/09/12

9/11 MDGs レビュー・サミット in 東京


 昨日、東京・日比谷で開かれた「動く→動かす」主催のシンポジウム「貧困と格差のない日本と世界を作るために、いま、できること」に参加しました。MDGsの達成期限が約2年後に迫る中で、MDGsの現状と課題を整理し、2015年以降のポストMDGsの時代に向けて私たち市民・市民社会にできることは何なのか、ジェンダーや日本国内の貧困問題をも考えながら、その方向性を見出していこうという内容の会でした。

 MDGsについては成果が出ている一方、地域格差や国内格差を引き起こしているガバナンスの課題にまで向き合っていないこと、数値を見れば改善している分野でも最も脆弱な人々にまで支援が行き届いていない現実があること、保健分野で適切な医療サービスを受けられる人は増えていても、保健システム全体の改善や強化は遅れていること、など様々な問題が浮き彫りになっています。とりわけMDGsがトップダウンで策定され、市民社会の声が十分反映されていなかったことが問題の根源にあるように思います。

 こうした反省を踏まえて、ポストMDGsでは、市民社会の声が届くように働きかけをつよめていくことが重要となっています。特に、平和・人権の視点を入れて「人間の安全保障」を中核に据えたアプローチで議論を進めていくことが不可欠であり、こうしたプロセスの中でNGOなどの市民社会が果たすべき役割は非常に大きいように思われます。

 そういう意味で、今回のシンポジウムでジェンダーや日本国内の貧困問題の視点を含めてポストMDGsを捉えるべきとの主催者側の意図は十分に伝わってきました。これに加えて、高齢者、障がい者、在住外国人など社会的弱者の人たちの声も反映されるような形で議論が深まり、それによってポストMDGsが策定されるような方向になってほしいと思います。

 私たちにできることとして、「批評ばかりしないで、とにかく実践してみる。そこから他人が直面している難しさが分かる」「1人1人がエンパワーされるように政治に関与していくという姿勢が大事」「連帯して声を上げていくことが社会を動かすことになる」というメッセージが出されました。小さなことからで構わないし、失敗してもくじけない。とにかく今の社会を何とか良い方向に変えていく。そのために1人1人が行動することが大事。そういう思いを改めて強く抱きました。CIMG7718 のコピー