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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2013/05/08

5/7 「国会議員のための世界一大きな授業」に行ってきました


 教育協力NGOネットワーク(JNNE)が、すべての人が教育を受けられる世界をめざして、途上国の教育支援を日本に広める活動として、2003年から毎年4月に「世界中の子どもに教育を」を合言葉に「世界一大きな授業」というキャンペーンが行われています。アーユスは今年から協賛という形で僅かですが協力させて頂いています。

 今年も4月15日から5月12日まで開催されており、4月30日現在、全国の641の小学校・中学校・高校などで、5万7,322人が世界の教育の現状を学び、世界中の子どもが教育を受けられるため、自分たちに何ができるかを考えました。そして、子どもたちは首相宛に世界中の子どもの教育を訴えるメッセージカードを作成し、これらはJNNEを通して日本政府に届けられるとのことです。

 そのキャンペーンの一環として、5月7日に衆議院第二議員会館で「国会議員のための世界一大きな授業」という催しが開催されました。国会議員が「生徒」、子どもたちが「先生」となって授業を行うこのイベント。先生役は、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの活動を通して日頃から国際協力に取り組んでいる高校生5人。彼ら・彼女らが主体となって創意工夫をこらした授業が行われました。

 はじめに世界中で初等教育を受けられる子どもの割合や軍事費の割合などを地域別にペットボトルのキャップを置いて、その格差を実感するというワークを体験しました。国会議員の人たちが驚いていたのは、アジアで意外に教育を受けられない子どもが多いこと、さらにキャップ一つ分の軍事費を教育費に回すだけで世界中で多くの子どもたちが教育を受けられるようになるという現実。頭で分かっていても実際に目に見える形で示されると改めて軍事費に多くの予算が使われ、教育のための予算が限られていることがよく分かりました。その後のフィリピンのストリートチルドレンの現状を報告した高校生の話にも熱心に耳を傾けていました。

 この「国会議員のための世界一大きな授業」は2010年から始まって4回目。忙しい国会での審議の合間を縫って十数名の国会議員の人たちが参加していました。様々な会派の議員が集まっていましたが、世界の現実を知る素晴らしい試みなので、将来的にはもっと多くの議員が参加するようなイベントになったらいいなと思います。例えば国会議員100人が集まって「世界がもし100人の村だったら」のワークショップを行うとか。高校生たちは立派に司会進行及び先生役をこなしていて、そちらの方も感心させられました。