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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2012/12/11

12/7 JANIC25周年記念シンポジウムに参加しました


2012年12月7日に日比谷コンベンションホールで開催された国際協力NGOセンターの設立25周年を記念する公開シンポジウムに参加しました。タイトルは「貧困削減に向けて 日本のNGOが果たす役割」。特に印象に残ったのは、JENの木山さんの発言で、東日本大震災の活動での行政やNPO等との関わりからこれまでとは別次元の連携のあり方が求められているとのこと。またソーシャルベンチャーなど支援にも多様性が見られるようになり、共通の目標に向けて力を合わせて取り組んでいくことの大切さがより高まっていると指摘されました。この他、ミッション+ダイバーシティに加え、イノベーションがNGOにとって大事と強調されていたこともその後の議論で重要な視点と位置づけられました。

アジアプレスの野中さんのお話も心に残りました。私たちがよく使う「持続可能な開発」という概念をもう一度捉え直す必要があるということ。つまり、このままの開発でいいのか。今の「持続可能な開発」では、貧困を再生産する仕組みがあるのではないのか。絶対的な貧困は改善されたものの、生活の質や格差の問題がむしろクローズアップされるようになり、別の貧困が起きているのではないか。こうした視点に立って、社会が生み出している矛盾に目を向けていくのがNGOの役割であり、今後の発展の方向性をもっと議論していく必要があると強調されました。

激動する世界情勢を反映するかのように、途中で大きな地震があってシンポジウムが中断するなどのハプニングがありましたが、世界の貧困をなくすことはNGOを含めたあらゆるセクターが協力すれば必ず達成できること、その中で日本のNGOはもっと主導的な役割を果たすことができること、などを確認して閉会となりました。