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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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その他の地域2020/09/08

【街の灯トーク#7】カフェ再開を目指して〜命をつないだ食料支援③


コロナ禍:光があたらなかった食糧支援

井上 では、今回の新型コロナの影響と状況を教えていただけますか。

門田 まずウガンダの現状ですが、感染者は1140人、亡くなった方は2人なので(7月30日現在)、被害はまだ少ない国のひとつです。お隣のケニアだと、感染者が1万3千人を超えているのと比べると、比較的封じ込められているようです。

どうしてそれに成功しているかというと、ここを見ていただきたいのですが、感染者が発見される前から、学校を閉鎖したり集会を禁止したりして、大統領のリーダーシップでかなり強硬な対策がとられたんですね。3月20日に学校が閉鎖されて、初の感染者が出たのが21日、翌日なんです。まだ感染者が一人も出ていない時の学校閉鎖だったので、混乱していました。

エボラをはじめ、他の感染症に晒されてきた経験があるので、リーダーシップが発揮されやすかったと思います。これはまだ、良かったか悪かったかわからないことですが。

ウガンダの人たちにとって、エボラやマラリアやエイズといったものは良く知っている感染症ですが、COVID-19については「先進国から来た得体のしれない病気」みたいなイメージが強く、それもあってかなり強硬な対応だったのかなという気がします。なので、一人見つかった時点で国境が閉鎖されて、3月26日には時点で国内がロックダウン、自家用車も公共交通機関も動かず、物流のみが動いている状況になりました。そうすると、お母さんたちのやっているカフェも強制的に閉鎖ということになり、お客さんも来ないし、収入は完全にゼロになりました。

井上 では、今回の緊急支援について教えてください。

門田 ウガンダの緊急支援は、4月中に計画をたてて実行できたのは5月でした。というのも、ロックダウンしてしまったときに、NGOすら活動できない状況が一時期あって、そのあと許可をいただくことができてようやく見通しが4月末に立ち始めたからです。

まずは現金収入がなくなったこと、移動制限がかなり厳しかったことから徒歩での移動しかできず、生活必需品を買うにもかなり遠くに行かなくてはならないので買い物ができないなどの問題がありました。物流は動いていたのでモノ自体はありましたが、一時的に物価がものすごくあがって、野菜が2倍くらいの値段になってしまったり、砂糖などは2-3倍になって買うことができなかったりもしたようです。

良かった点は、みなさんHIVの治療薬は2か月分くらい手元においていたので、ちゃんと服薬できる状況にありました。ただ、食糧が手に入らなかったので、栄養状況も問題になりました。HIVの薬は空腹時に飲むと吐き気や頭痛などで動けなくなる人も出てくるので、毎日飲まなくてはならない薬であっても具合が悪くなるからご飯が食べられないときは飲まない、という人もでてきてしまって。そうなると免疫が下がってしまいます。そこで、一刻も早く食糧支援をしようということになりました。また、手洗いがしっかりできるように、石鹸の配布と手洗い指導をおこないました。

井上 食糧は具体的にどのようなものですか。

門田 保存がきいて、子どもたちが食べられるものということで、トウモロコシや豆、お米を10-20kgくらい。また食用油や塩、砂糖、小さい子どものいる家庭には粉ミルクを缶で配布しました。1か月分と思って配付していますが、家庭によってはこれを2か月にわたって食べるとか、隣の人にもちょっとわけて、残ったモノを食べるとか、それぞれのやり方でされるだろうと思ったので、できるだけ長期保存が可能なものを選びました。

井上 支援はシングルマザーの家庭が中心だったと思いますが、それ以外の人たちの生活はどうだったのでしょう。

門田 厳しいようでした。そのため、これまでPLASが関わりを持ってこなかったような人たちにも支援してほしいという声がきてしまい、全部に応えられないことのむずかしさも感じました。

井上 ほかに国連機関や国際NGOが食糧支援はしていましたか。

門田 この地域に関してはなかったですね。なかなか食糧支援までは届かない、まさに「光が当たらない」ところでした。多くの支援が、手洗いとか啓発に振り分けられていたんですね。でも、私たちが支援している人たちは本当に脆弱層で、女性でありHIV感染者であり幼い子どもを抱えていて、より困窮しやすく、他のひとより食糧のニーズがかなり高かったんです。

支援は1回目の食糧支援が終わっていて、夏から秋にかけて1回、11月くらいまでに1回と3回を予定しています。PLASもお金を集めながら食糧を配って、集めながら配って、とバランスをとりながら頑張っています。

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