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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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平和人権/アジア

平和人権/アジア2022/09/27

JFCネットワーク活動報告(2022年4-9月)


【国内外の現場での活動の様子】

<フィリピン>

・現地事務所・マリガヤハウスの日本人スタッフの河野尚子さんが2020年4月1日に急逝し、同年10月から新しくソーシャルワーカーとなったクリスティンさんにより、毎月第1木曜日にオンラインによる「ベーシックオリエンテーション」実施が定着化しました。毎回10-15件(JFC母子またはJFC)の参加があります。

オンラインベーシックオリエンテーションの様子

・東京事務所にもマリガヤハウスにも毎日数件の問合せがあり、現在オリエンテーション参加待ちは50件を超えています。

・「ベーシックオリエンテーション」実施の2週間後の木曜日に「ケース受付ミーティング」を実施しています。ケースを受理するための書類の確認を行いますが、インフレ率が6%を超え、日本も同様ですが、物価の高騰激しく、人々は経済的に非常に困窮していく中、貧困のために書類を取寄せるだけの費用が工面できずにこのミーティングに参加できない母子が約半分あるのが現状です。

・オリエンテーションの実施がオンラインとなり、マニラのマリガヤハウスではルソン島およびビサヤ諸島、ダバオのRGS-COWではミンダナオ島に暮らす母子からの相談を受け付けるようになり、フィリピン全土のケース相談を受け付けられるようになりました。

・そのため、2022年度にマリガヤハウスでは31件、RGS-COWでは21件のケースを既に受理している状況で、例年に比べて受理件数がかなり多くなっています。

<東京>

・フィリピン(マニラとダバオ)でのケース受理件数が増えていることから、東京事務所は非常に業務過多となっています。2-3月、8-9月にドットJPからの学生インターン生が来てくれていますが、翻訳作業をしてくれるインターンが日常的に欲しいです。

ニュースレター発送作業の様子

【活動地や現地の人たちを取り巻く情勢の変化】

・今年度に入り、ケースの相談者の半分以上がJFC(子ども)自身となっています。JFC自身はすでに成人しているため、日本人の父親が高齢となっているケースも多く、また母が死亡、母が非協力的、母からも遺棄されたというケースも少なからずあり、証拠も少なく裁判で認知をえられるか不安なケースも多くなっています。

・在フィリピン日本大使館・領事館で日本国籍を取得後にエージェントを通じて来日するJFCたちが多額の借金を抱えていたり、労働環境がよくないという報告がいくつか見られます。

・マリガヤハウスのソーシャルワーカーと一緒に内容を練ってきた「国籍オリエンテーション」については、10月に第1回目のオリエンテーションが実施できそうです。オリエンテーション参加者は日本国籍を取得した、または取得間近のJFC当時者で、近い将来、来日する可能性の高いJFCです。

【ファンドレイジング】

・ファンドレイザーの河内山さんと隔週、スタッフ(4人)と2時間のミーティングを実施。

・2023年1月から会費の改訂を実施します。

 正会員費12,000円→15,000円、

 維持会員10,000円→JFC支援会員12,000円、

 一般会員5,000円→3,000円

・HPをスマホ対応に改訂。

【団体として抱えている課題や困難】

・認定NPO法人を目指し、10年後には若手に活動を引き継いでいけるように、フィリピンのスタッフ、東京の若いスタッフの福利厚生の充実を目指しつつあるが、そもそもの資金がない中で、どのようにその実現が可能とできるのか、が最大の課題です。団体の予算にファンドレイジング費を確保し、ファンドレイザーが常駐した活動を目指したいです!

ドキュメンタリーフィルム作成時の様子