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スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2017/11/24

知らなかった!アジアンコーヒー入門@清澄白河


ご好評をいただいているコーヒー講座、今回はまだまだ珍しいアジアのコーヒーにスポットをあて、10月27日(土)に開催しました。NGO4団体のスタッフが講師をつとめるというたいへん贅沢な企画。あっというまに申込も定員に達しました。
お寺とコーヒーのまちとして認知されつつある?清澄白河。地元のカフェやダイニングにもチラシを置いていただいたのですが、「あ、長専院さんが会場なんですね」「○○さんでは、タイのコーヒーを仕入れているみたいですよ」などと声をかけてくださる好反応。コーヒーとお寺の組み合わせに、何だか必然すら感じられる土地柄でもあります。

 

今回の講座は、二部構成。
171028_01一部では「コーヒー概論」として、ニュー・インターナショナリスト・ジャパンの諸さんより、「農産物」であるコーヒーの基礎知識、植物としての特徴や、収穫からカップに注がれるまでの流れ、コーヒーをとりまく世界情勢までを話していただきました。生豆を実際に見比べながらの精製話や、コーヒーロースターなどの機材を提示しての話はわかりやすく、「生豆にさわり、欠点豆などのこともよく分かった」と好評。コーヒーは味や香りはもちろんですが、生産者への共感、環境への配慮など、いろんな観点から自分にぴったりなものを主体的に選べる「嗜好品」でもあるのです。

二部はさらに踏み込んで、インドネシア、ネパール、東ティモール、ラオスの4つのうち、2つをまわることができる「コーヒー各論」。40分間ずつ、コーヒーの世界に浸ります。

171028_02インドネシアのコーヒーを紹介された諸さんは、インドネシアでたいへんポピュラーなロブスタ種に加えて、アラビカ種であるマンデリンを準備。時間をかけて少しずつお湯をたらしながら抽出するその手並みは、実際に見ないとわからない!諸さんがテーブルを離れても、参加者同士コーヒーを飲みながら語りあう様子が印象的でした。

 

171028_04事前アンケートで「聞きたい地域」一番人気だったネパールを担当した宮原さん(シャプラニール=市民による海外協力の会)は、クラフトリンクという南アジアの主に手工芸品販売のご担当。現地駐在の経験をもとに生産地・ネパールの魅力を伝えるとともに、初めての食材商品として加わったコーヒーの商品開発の過程は最新報告でもあり「問題点も聞けて知らないことばかりでためになった」との声も。

171028_03東ティモールを担当された中村さん(パルシック)は、手際よくコーヒーの淹れ方を披露してから東ティモールのお話に。コーヒーだけでなく、女性グループによるハーブティ生産を支援していることにも触れ、「コーヒーの生産がふるわない今年は、ハーブティの販売に力を入れています」との説明を聞いてお茶を購入して帰る方も多数。

 

171028_05ラオスのコーヒーを担当した寺田さん(APLA)からは、社会主義のお国柄もあるなかで生産・流通にどう関わっているのか、またAPLAが取り組む若手の農民同士の交流でラオスとフィリピン、東ティモールの若者たちがどんな刺激を与え合っているかをビデオも交えて紹介。精製方法や淹れ方の説明ではコーヒーマニアぶりを発揮し、盛り上がっていました。

参加者のほとんどからは「2団体のお話しか聞けませんでしたが、コーヒーだけでも全てのものを飲みたかった」との声があがりました。
また「普段伺うことができない現地やコーヒーの背景の話を聞けた点がよかった」「こういう団体が主催だと思わなくて、コーヒーだけじゃなく、社会の事がいっぱい知る事ができて収穫でした」といったNGOとして大変嬉しい感想 をいただいたほか、「会場が立派で落ち着いて話を聞くことができました」と、お寺での開催の魅力も再確認。コーヒーを糸口につながる新たなご縁に感謝する一日でした。(〒)


過去のコーヒー講座についてはこちらもご覧下さい:
○第二回(2015年11月開催)おいしいコーヒー入門講座
○第三回(2016年6月開催)おいしいだけじゃないコーヒー講座