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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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その他の地域2022/02/07

【街の灯Talk21#1】コロナ禍の難民申請者に必要な支援②


日本に暮らす難民の状況

松田 改めて難民とはどういう人のことを指すのでしょうか。

   貧しい人、弱い人、困っている人というイメージもあるかもしれません。実は、それらは難民の要件ではなく、全員に共通するのは、紛争や人権侵害からやむを得ず国から逃れざるを得ない人。これしか共通するエッセンスはありません。細かくは、誰が難民かと定義した国際条約である「難民条約」があります。この条約の存在は重要です。難民として認定されるためには、ここにある4つの要件があります。これらを満たす人であれば、難民として認められます。
 難民の方々が母国を離れるには様々な理由があります。たとえば民主化活動への参加。最近の例であれば、ビルマでデモ活動に参加した一般人やジャーナリストが難民となっています。
 2020年の日本の難民認定者数は47人でした。難民認定者数については、主要国と比較しても差が歴然としています。

 このオレンジの棒が難民申請をした人の数。2017年には2万人近い人が申請をして、2018年、2019年も1万人近く。2020年はコロナの影響も受けて、3,936人となりました。コロナ禍であっても、4,000人近くの人が難民申請をしていて、これは10年前と比べても倍以上です。しかし、日本政府に対して「私は帰ることができません、日本に居させて下さい」と難民申請をしても、これだけの数の人しか認定されていません。
 審査をしているのは入管、出入国在留管理庁です。必ずしも、申請した年に結果がでるわけではありません。申請から結果が出るまでには、平均4年4ヶ月かかっています。従って2020年度も、4,000人中の47人ではなく、結果を待っていて、去年認められたのが47人ということです。

 日本の難民認定数の少なさ・厳しさが目立ちます。ドイツでは6万3千人、カナダでは2万人近い人が認定されています。普段から難民申請者の人とお話していると、認められるべき理由をお持ちの人はたくさんいらっしゃいます。47名で収まるはずはないです。認定されるべき人でも何年も待っている、既に不認定という結果をもらっている状況です。(続く)

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