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その他の地域2020/02/27ツイート
台風19号:いわき市での炊き出しに参加
昨年の10月12日から13日にかけて日本列島を襲った台風19号。被災地は、いまだに以前の生活を取り戻していません。
2月22日、「パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)」による、いわき市の平窪地区での炊き出しに参加しました。
現地では、ピースボート災害支援センターが事務所を構えて、ボランティア派遣や炊き出しを行っています。今回の炊き出しは、ピースボートさんの炊き出し活動の1日を担うことになります。そのために、下ごしらえのためのキッチンは、ピースボートさんの事務所をお借りしました。
炊き出しの会場は、いわき市に本社を構えるスーパーマーケットチェーン「マルト」の駐車場。そこにはプレハブが建っていて、一般社団法人Tecoという地元のグループが、毎日サロンを、そして週に2日は炊き出しを行っています。私たちの炊き出しにいらっしゃった方も、このプレハブの中で食事できます。いろいろな団体が協力しあって、被災地に関わっていることがわかりました。
ピースボートによると、ボランティア派遣はほぼ終了したとのこと。被災世帯は、ほぼ業者待ちの状況だそうです。それはゴミ出し等は終わったかもしれませんが、まだ被災家屋を住める状態には戻せていないということ。まだまだ2階での生活を余儀なくされているところが多く残されています。
当日のメニューは、とり野菜うどん。温かい汁に入った野菜たっぷりのうどんは大好評。プレハブで食べて帰る人、自宅に家族人数分を持って帰る人など様々。普段から、同じ会場でいろいろな取り組みが行われているので、みなさん情報を持っていらっしゃるのでしょうか、開始時間前から顔を出す人も少なくありません。私はひたすら、うどんを茹でることに専念。最初は、用意したものが全てはけるのだろうかと思うくらいでしたが、追加購入に走ったほど多くの方にお越しいただけて160食以上を提供しました。
Tecoは、東日本大震災の時にできたグループが母体だそうです。台風19号で被災された方も含めて、地元の人たちが支え合うグループ。彼女達に聞くと、1階部分が壊れてお風呂に入れない方が多いとのこと。少し前までは、無料の温泉まで無料の送迎バスが出ていたそうですが、それがなくなり、自力で離れたところに行くことになったそうです。給湯器を直す費用がなく、お風呂は諦めたと話す高齢の夫婦もいるとか。
今回の被災家屋の修復費用を捻出するには、損害保険の水災補償に入っていなければならないのですが、このプランに入っている家庭は少ないです。また被災者生活再建支援法による支援金を受けるにも、床上浸水が1.8メートル以上でなければ全壊、1メートル以上1.8メートル以下で半壊です。床上浸水が90センチでも、ほとんどの家電製品は使えなくなり、床や壁をはいで乾燥させる必要がありますが、支援金はほとんど出ません。
水害ってほんと怖くて、生活への影響は多大なもの。台風の巨大化が止まりそうにない中、これからの自然災害を考えると気が滅入ります。ただ少なくともいわき市の平窪地区には、ピースボートが入り、そしてTecoもいる。このように献身的に支え合う地元グループやNPOがいるのは、心強いと感じました。
ピースボートは徐々に撤退していき、これまでの炊き出しなどはTecoに託すそうです。アーユスとしては、今後の関わり方をCCPと相談しながら、考えていきたいと思います。(M)
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