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NGOより 2017/03/17

3/20 映画 「教えられなかった戦争・フィリピン編」上映と講演


3月20日(祝・月)映画 「教えられなかった戦争・フィリピン編」
(高岩仁監督)と講演(竹見智恵子さん)

日時:2017年3月20日(祝・月)(開場13:05)13:20 −16:30 
場所:東京ウィメンズプラザ・ホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67、表参道駅B2出口徒歩7分)
料金:前売 1,300円(当日:1,500円)学生 1,000円 高校生以下:無料 
お問合せ:03-5974-1333(東京琉球館)、dotouch2009@ybb.ne.jp 
—————
フィリピンにおいて、日本企業が現地で引き起こしている労働問題、人権問題、環境
問題は、この映画が製作された22年前も、現在も、変わっていません。現在はむし
ろ、先進国で培ったSLAPP訴訟(注1)などを新たな弾圧の武器にして、より巧妙に
なっています。(注1:大企業などが労働運動、人権運動、環境運動を委縮・壊滅させ
る目的で、反対する労働者・市民に対して巨額の「賠償金」を請求する、いわゆる恫
喝訴訟。)
例えば近年、ミンダナオ島・高地バナナの日系企業、スミフル・フィリピンが、航空
機による農薬の空中散布に抗議する現地住民に対して1,000万ペソのSLAPP訴訟を行い
ました(2015年7月16日告訴、http://www.kinyobi.co.jp/news/?p=3633 )。すぐ隣
のティボリ町・ラカグでも航空機による農薬散布の反対運動が起こっています(You
Tube「毒の雨」https://www.youtube.com/watch?v=d_24-TUKkdA 参照)。「教えられ
なかった戦争・フィリピン編」の中に、ここラカグでの20数年前の状況がおさめられ
ています。先住民ティボリ族1,200人が国軍の大砲で攻撃され、裸足で逃げまどい、
国内避難民となっていましたが、現地NGOなどの支援で、自分たちの土地にようやく
帰ることができました。ところが20数年後の今、そこはいつの間にか日本企業「スミ
フル」のプランテーション。当時ロケに同行していた私は、最近このことを知って愕
然としています。
また、2017年1月5日、ここティボリ族の農民のリーダーがパーム・プランテーション
にからむ土地収奪の問題で殺害されました。
http://www.foejapan.org/aid/jbic02/rt/press/20170206.html
このような殺害は「政治的殺害」として知られています。講演される竹見智恵子
さんは、NGO「水牛家族」の設立者で、レイテ島で30年来、活動してきました。
自身のNGOでもおこった「政治的殺害」を中心に、その背景などを中心に映像を
交えてお話しします。

○竹見智恵子(たけみ ちえこ)さんプロフィール フリーランスのジャーナリス
ト。環境問題、歴史問題、人権問題を取材。80年代から日本のODAによる公害問題を
追ってアジアへ。NGO「水牛家族」(フィリピン・レイテ島)を設立し現在に至る。
主な著作は『登校拒否は止まらない』(三一書房)『こっき・こっか考』(径書房)
『もうひとつのレイテ戦』(木犀社)『アボジが帰るその日まで』(梨の木舎)、
フィリピンの日本軍「慰安婦」だった女性たちを追ったドキュメンタリー映画『カタ
ロゥガン!ロラたちに正義を!』など。(教えられなかった戦争製作上映実行委員
会・金野、記)