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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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ニュース

ayusより 2013/12/16

2013年度 時局対応支援のお知らせ(アジア日本相互交流センター)


 アーユスでは、アジア日本相互交流センター(ICAN)が行っている「フィリピン中部大型台風災害緊急救援事業」に対して、時局対応支援の枠組みで50万円を支援することになりました。

 2013年11月8日、フィリピン中部のレイテ島に上陸した台風30号は、被災者数950万人以上に及ぶフィリピン史上最大級の被害をもたらしています。特に被害の大きかったレイテ島東海岸沿いの町では、ほぼ全ての家屋が壊滅し、電気や通信も遮断された状態にあります。一度も食料や物資を受け取れなかった被災者も多く、町では子どもたちが食料や金を求める看板を持って国道沿いに立ち、半壊した建物の壁に援助を求める言葉が書かれるなど、空腹状態は逼迫している状況が続いています。例えば東海岸沿いの町ドゥラッグでは、小中学校に避難所が作られ、約200家族が生活していますが、自治体からの食糧の提供は1回につき1世帯あたり2㎏の米しかないのが現状。また、タナウアン以北からタクロバンに続く道では、バリケードを作って救援物資を略奪するケースや、ガソリンや食料を転売するケースが多発し、治安の悪化が深刻化しています。

 ICANは、本災害発生直後にミンダナオ島のスタッフと日本事務局長が現地入りし、すべてのNGOの中で一番早く食料・物資の提供を行ってきました。大型トラックでほぼ毎日被災者に食糧を届け、現在は住宅資材の提供も始めています。これまでに、レイテ島南部やミンダナオ北東部のスリガオに拠点を確保し、活動は順調に進んでいるものの、特にドゥラッグでは、政府や他の機関から十分な支援を得ることができていない被災者が940家族ほどいて、食糧や水を提供し、命を守ることが必須です。

 アーユスでは、ICANが行っているドゥラッグでの食糧と水供給の活動に協力するとともに、住宅や学校の再建や、農業の再開などの復興が早く実現することを願っています。

 最新の情報はこちらから http://www.ican.or.jp/

ICANの援助物資を受け取る前に住民がサインしている様子

ICANの援助物資を受け取る前に住民がサインしている様子