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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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ニュース

ayusより 2012/12/25

2012年度 時局対応支援のお知らせ


 アーユスでは、2012年度の時局対応支援として、現在、パレスチナ子どものキャンペーンの「ガザおよびレバノンでの越冬支援と心理サポート」、及びアジア日本相互交流センター(ICAN)の「フィリピン・ミンダナオ島南部超大型台風災害緊急救援事業」のそれぞれの事業に対して100万円を支援しています。

 2011年11月のイスラエル軍の軍事行動によって、パレスチナ・ガザ地区では子どもたちやその家族が過度の心的ストレスを抱えるようになっており、リクリエーションや人形劇などのイベントや、セラピーとしてのアートや演劇活動など、心理サポートが欠かせなくなっています。

 また、シリアの内戦状態の悪化により、レバノンにはシリア人避難民が10万人以上押し寄せており、特にシリアのパレスチナ難民がレバノンのパレスチナ難民キャンプに流れ込んでいます。こうした人たちの8割が女性と子どもで、肉体的にも心理的にも問題を多く抱え、寒さの厳しい冬を乗り切るための支援が必要になっています。

 以前からパレスチナの人たちの人権の擁護と安定した生活を築いていく活動を支援してきたアーユスとして、こうした人たちへの緊急支援を行うパレスチナ子どものキャンペーンの活動に賛同し、緊急支援に協力していくことになりました。

 アーユスの支援金は、ガザでのリクリエーションやアート活動に必要な材料費や運営するスタッフの人件費、レバノンでの越冬支援の現金支給などに充てられます。

 

 一方、12月4日の台風24号で死者1,000名以上、行方不明者800名以上、被災者数620万人というフィリピン史上最大級の被害となっているミンダナオ島の被災者への緊急救援を開始したICANの活動にも現在支援を行っています。ICANとはもともと2002年から2005年までアーユスがNGO人材支援(現:NGO組織強化支援)を行ってきた経緯があり、今回の緊急支援要請に対してアーユスとしてできる限り速やかに対応しました。

 今回の対象地域は、ミンダナオ島南部に位置して、メディアがなかなか入れない場所。そのため被害状況がなかなか伝わらず、日本では総選挙があったことからほとんど報道されていません。さらに、イスラム教徒が多数を占めているにもかかわらず、支援物資の缶詰に豚肉が含まれているなど、人間として生きていく尊厳が奪われている状況が起こっているといいます。

 アーユスの支援金はミンダナオ島バガンガ町の被災者600家族の食糧(ハラル食)と100家族分のシシェルター(ビニールシート)の提供に役立てられます。