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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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スタッフ雑記帳

スタッフ雑記帳2019/06/25

2019年度会員総会&総会セミナーを開催


 6月12日に東京・江東区の長専院でアーユス2019年度会員総会と総会セミナーが行われました。平日の昼間にもかかわらず、総会には27名、総会セミナーには32名の参加があり、アーユスの活動をご報告するとともに、北東アジアの安全保障や非核化に向けた市民の取り組みについて理解を深めていただく機会となりました。

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 まず総会では、2018年度の事業・決算報告、2019年度の事業計画案・予算案、定款変更が審議され、それぞれ賛成多数で承認されました。事業報告では、毎年恒例となっているアーユスの五大ニュースを発表しましたが、例年以上に取り上げるネタ探しに苦労しました。

 5位は、マンスリーサポーター制度「結募金」がスタート。既存の会員・寄附者の中から協力してくださる方が何人か現れ、順調に始まりました。4位は、「物でお布施」が知られるようになってきたこと。旧事務所隣の称名庵で行われる被災地支援のチャリティバザーに毎回来る固定客をはじめ多くの人が集まるようになり、深川地区での知名度も少しずつではありますが向上しているように感じられます。3位は、日朝大学生交流の再開。前年は朝鮮半島情勢の悪化で中止を余儀なくされただけに再開できたことの喜びもひとしおでした。交流のさらなる発展と深化が期待されます。2位は、福島・二本松有機農業研究会のエネルギー自給の取り組みが遂に始まったこと。農地の上に太陽光パネルを設置してエネルギー自給を図るソーラーシェアリングの構想が持ち上がってから3年余り。様々な困難を乗り越えてようやく実現できたことに関係者は安堵し、既に2箇所目の設置に向けて準備が始まっているとのこと。原発事故以来、福島にずっと関わり続けてきたアーユスにとっても嬉しいニュースとなりました。そして1位は、何と言っても事務所の移転(引っ越し)。設立以来、25年間にわたって使い続けた旧事務所を去るのは残念でしたが、新しい場所に移って心機一転を図るにはちょうど良いタイミングであったようにも感じられます。これからこの場所でどのような歴史が作られていくのでしょうか。つもりに積もった古い資料の山を整理して、順調に新たな一歩を踏み出せたように思います。

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 続いて行われた総会セミナーでは、2019年度からNGO組織強化支援事業の対象団体となった「ピースデポ」の湯浅一郎さんを講師に、ピースデポがこれまで行ってきた調査・研究や政策提言の取り組みを振り返りつつ、朝鮮半島の平和と非核化に向けた動きやそれを実現させるためにピースデポが始めた「非核化合意履行・監視プロジェクト」の現状についてお話を伺いました。そして、アーユスと協働できる取り組みとして、2016年から行われている「北東アジア非核兵器地帯を求める宗教者キャンペーン」をさらに拡げていくために署名活動を強化し、外務省や国連への提出を通して市民の意見を伝えていくことに今後一層注力していくことが確認されました。

 これまで20年余りにわたって平和や非核化の問題を訴え続けてきたピースデポは、1次情報に基づく正確な情報提供や分かりやすい分析で日本の市民に核問題の現状を伝え、市民として何ができるのかという問いかけを発信し続けてきました。こうした地道な活動の積み重ねによって多くの市民の信頼を勝ち取り、外務省や国連にも一目置かれる存在/位置を占めるようになっています。

 今後、アーユスはピースデポに対して組織強化支援で組織面・運営面の強化を支援するとともに、ピースデポの取り組みから政策提言の重要性や市民運動の原点について学んでいきたいと思っています。(井上 団)