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　2016年11月20日、大阪の繁華街ミナミに近い「湊町リバープレイス」にて、「ミナミダイバーシティフェスティバル」が初めて開催されました。大阪を中心に、多様な文化や歴史的背景を持つ人たちが集まり、差別を許さず「ちがい」をもった人びとが共に生きていく社会、そしてさらにおもろい街を創るために、まずはそれぞれが交流を深めていろんな文化に触れて体験してみる。そんな目的で企画されて開催されました。

　会場では、在日コリアンの団体をはじめ、外国人労働者の人権擁護やLGBTへの差別や偏見をなくす活動を行っている団体、障がいを持った子どもや家族、薬物依存症に苦しむ人たちを支援するグループなどが出展して、それぞれの活動をPRするとともに、ヘイトスピーチ反対の取り組みや、沖縄を巡る問題などの企画展示のブースが設けられ、多くの人たちが写真やパネルを熱心にみていました。

　ステージでは、朝鮮・中国・ジャワ・タイ・フィリピン等の舞踊や、沖縄エイサー・和太鼓の激しい演奏など、華麗なパフォーマンスが繰り広げられました。多民族ファッションショーでは色とりどりの民族衣装でステージが埋め尽くされ、改めて大阪にはさまざまな文化をもつ人たちがいて、それぞれの文化に根ざしつつ、日本社会の中で暮らしていることを実感。食ブースでもこだわりの各国料理が並び、多くの人たちで賑わっていました。こうした多様性が日本社会をよりカラフルで味わい深いものにするのではないでしょうか。

　このイベントをきっかけに、さまざまなマイノリティーの人たちが集まって、それぞれが抱えている課題を学ぶとともに、つながりあうことで問題解決のヒントを見つけていきたい。そして、それぞれのマイノリティーの力は弱くても、それらを集めることで日本社会への発信力を高め、より良い社会を築いていきたい。こうした思いが強く感じられるイベントだったと思います。アーユスはこの取り組みを中心的に行っているコリアNGOセンターに対して、NGOブレークスルー支援の枠組みで支援していますが、このイベントが契機となって、大阪においてダイバーシティの新たな文化が広がっていくことを強く願っています。こうした取り組みに、ぜひとも仏教者の方々も積極的に参加いただけますと嬉しく思います。（井上　団）