アーユスセミナー
コロナ禍が全世界を襲いました。各地で多くの死者・感染者を出す一方、感染拡大に伴い引き起こされた経済活動の停止や社会の中の分断は、既に困窮していた人たちをさらに追い詰めています。
アーユスは、今年度から始める『街の灯』支援事業の特別枠として、コロナ禍の影響を受けて困窮している人たちや課題の中でも、特に光の当たらないところに光を当てて状況の改善を目指す活動への協力を始めました。
今回のトークイベントでは、私たち自身の日常も大きく変わるなかで、より深刻な影響を受けている人々のこと、そして、この状況を乗り切ろうと、今だからこそ力を発揮しているNGOのみなさんの想いを伺います。
そして、この先にあるものは? 私たちはどこに進もうとしているのか? まだ見えないながらも現場に関わる中で出てくる言葉に、耳を傾けませんか。
■これまでの記録■順次、公開いたします
○【6月3日水】第1回:難民としてコロナ禍の日本に暮らす ゲスト:難民支援協会
○【6月9日火】第2回:より厳しい人たちへ届くように──南アジアでの経験から ゲスト:シャプラニール
○【6月16日火】第3回:新型コロナで生活困窮に陥る移民・難民 ゲスト:移住者と連帯する全国ネットワーク
○【6月25日木】第4回:危機を転機に──ポストコロナに向けて、オンライン市民講座の可能性 ゲスト:アジア太平洋資料センター
○【7月2日木】第5回:経済危機のレバノンに生きる難民、そしてコロナ禍 ゲスト:パレスチナ子どものキャンペーン
○【7月7日火】第6回:コロナ禍で追い込まれる子どもたち ゲスト:国際子ども権利センター
○【7月31日金】第7回:カフェ再開を目指して──命をつないだ食糧支援 ゲスト:エイズ孤児支援NGO・PLAS
○【8月6日木】第8回:”取り残された”地域に届く支援、新たに生まれる支え合い(映像) ゲスト:日本国際ボランティアセンター
○【9月24日木】第9回:コロナ禍のフィリピン、大都会の陰に暮らす子どもたちの未来 ゲスト:アイキャン
○【12月10日木】第10回:占領下の暮らしに希望をつなげるー学校環境整備事業 ゲスト:パルシック(記録は近日中に公開いたします)
第10回 占領下の暮らしに希望をつなげるー学校環境整備事業/パルシック
生活排水が流れ込む環境で勉強を続けるパレスチナの子どもたち。地域の人たちは学習環境を整えようと、ラマダン※の時期に寄付を募ろうとしましたが、COVID-19のために人が集まる事ができなくなり、それも断念。
イスラエルの占領下では、本来なら当たり前の公共サービスすら受けられない日常があります。電気の供給が安定しておらず、オンライン教育もままならないなか学校に通う子どもたちのために力を尽くして下水工事をすすめた現場の人たちの声と、占領下に暮らす人たちを支えるパルシックの思いを伺います。
▼とき:2020年12月10日(木)20~21時
▼ところ:オンライン会議システム(zoom)を使用。
▼ゲスト:関口さん(パルシック パレスチナ事務所駐在員)
第9回 コロナ禍のフィリピン、大都会の陰に暮らす子どもたちの未来 /アイキャン
経済成長の一方で、格差も大きく開いているフィリピンでは、家庭の事情や経済的的逼迫から、路上に押し出される子どもたちがいまも多く存在しています。
いわば、社会から見放されるのがあたりまえになってしまっている路上の子どもたちと、路上教育や「子どもの家」を運営すること等で、「ともに」活動してきたICANは、ロックダウン下で行き場をますます失った子どもたちの将来を考えることとなりました。自立のためには、どのような道筋をつけていったらいいのか。
コロナを機に見えてきた課題とその解決策への模索についてお話を伺います。
▼とき:2020年9月24日(木)20~21時
▼ところ:オンライン会議システム(zoom)を使用。
▼ゲスト:西坂幸さん(アイキャン)
第8回 ”取り残された”地域に届く支援、新たに生まれる支え合い /日本国際ボランティアセンター
危険地とみなされて、国連の支援も政府の公的サービスも入りにくいアフガニスタン東部の農村。すでに厳しい状況を耐え忍んでいたこのコミュニティにもコロナの影響は及び、困窮による自死という今までに経験のない事態まで起きています。
そこで食糧支援に立ち上がったのが、この”取り残された”地域で活動してきた現地のNGO、そして地域のボランティア青年たち。外から届く支援は、この地域にどんなパワーを送ることができているのでしょうか。コロナ禍、そして支援だけはない「その先」について、アーユスメンバーも共に考える1時間です。
▼とき:2020年8月6日(木)20~21時
▼話す人:加藤真希さん(日本国際ボランティアセンター)
枝木美香(アーユス事務局長)
▼聞く人:中平了悟(アーユス理事、西正寺住職)
▽当日の記録は、こちらからご覧になれます。(youtubeにリンクしています)
第7回 カフェ再開を目指して──命をつないだ食糧支援 /エイズ孤児支援NGO・PLAS
東アフリカの国・ウガンダでも広がりを見せているCOVID-19。これまで様々な感染症に対峙してきた経験から、トップダウンの厳しい予防措置がとられ、ロックダウンで移動も難しくなりました。人の移動が止まり、物価があがり、農家も作付用の種子を買いに行けない…。
そもそも「食べる」ことが大変となった4−5月、エイズ孤児支援NGO・PLASは初めて緊急支援に取り組みました。村でカフェを運営してきたものの、急な休業を余儀なくされて食糧支援を受けたHIV陽性者のシングルマザーたちは、再起をかけてどんな思いを語っているでしょうか。
▼とき:2020年7月31日(金)20~21時
▼ゲスト:門田瑠衣子さん(エイズ孤児支援NGO・PLAS代表理事)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第6回 コロナ禍で追い込まれる子どもたち /国際子ども権利センター
コロナ禍で家に居続ける状況が生まれたことで、子どもたちをめぐる新たな課題や、これまでも存在していた問題が深刻化しています。親からの虐待がひどくなったり、オンラインにアクセスすることで性的搾取の危険にさらされる子ども、子ども食堂が閉鎖され、十分な食事が得られなくなった貧困家庭の子どもがいます。また、居場所が閉鎖され自分らしさを出せる場が奪われたLGBTQの子どもや外国にルーツを持つ子どもなどマイノリティの子どもたちは、さらに追い込まれています。
「国際子ども権利センター」は、途上国の子どもたちの声を社会に伝え、権利が守られることを目指してきましたが、日本でも、もっと当事者の子どもの声を聴いて発信することにより日本社会を変えたいと考えています。
日本にも世界にも根付かせるべき子どもアドボカシーとは?
皆さんとともに考えたいと思います。
▼とき:2020年7月7日(火)20~21時
▼ゲスト:甲斐田万智子さん(国際子ども権利センター代表理事)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第5回 経済危機のレバノンに生きる難民、そしてコロナ禍 /パレスチナ子どものキャンペーン
深刻な経済危機で、物価が高騰していたところにコロナ禍のダブルパンチ。中東・レバノンでの人々の生活は苦しくなるばかりです。そこに暮らすパレスチナ難民/シリア難民は、特に追い詰められています。辛うじて就いていた日雇いの仕事がなくなった上に、パレスチナ難民を庇護する責任がある国連機関UNRWAの財政苦で、十分な支援が受けらなくなっているのです。今必要なものは?という問いかけには、「食料」という答が一番多いとか。
設立以来、パレスチナの人々やパレスチナ難民、とりわけ子どもを支え続けてきた「パレスチナ子どものキャンペーン」が、まず始めた食料支援への思いを伺います。
▼とき:2020年7月2日(木)20~21時
▼ゲスト:田浦久美子さん(パレスチナ子どものキャンペーン)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第4回 危機を転機にーポストコロナに向けて、オンライン市民講座の可能性
/アジア太平洋資料センター PARC
何かしたい、でも今動いていいのか、これから暮らしはどうなるのか・・・
多くの人が様子を伺っていた時期に、オンライン講座の企画をいち早く打ち立てたPARC。「COVID-19』時代を生きるーグローバル ・クライシスと市民社会と銘打った連続講座は毎回盛況で関心の高さをうかがわせます。
グローバルな危機だからこそ、「光のあたっていない人たち」が抱えてきた課題の共通点が浮かび上がり、多くの人が目を向け始めた今は、私たち自身が行動を変え、変化を生み出す転機になるはず。PARC自身が、活動の軸である講座「自由学校」をオンラインに切り替えたことで見えてきた新たな気付きについて伺いながら、危機をよりよい社会をつくる転機にできる可能性を探りたいと思います。
▼とき:2020年6月25日(木)20~21時
▼ゲスト:内田聖子さん(アジア太平洋資料センター PARC)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第3回 新型コロナで生活困窮に陥る移民・難民/移住者と連帯する全国ネットワーク
「定額給付金は外国人の方ももらえます」
政府も各自治体もそのように言っていますが、現実は違います。様々な制約から住民基本台帳に登録されていない外国人住民の方は対象外。そもそも、外国人住民は日本に生活の基盤があっても不安定な雇用条件
日本に暮らす移民や外国ルーツを持つ人々の権利を守ろうと活動
▼とき:2020年6月16日(火)20~21時
▼ゲスト:山岸素子さん(移住者と連帯する全国ネットワーク)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第2回 より厳しい人たちへ届くように―南アジアでの経験から
/シャプラニール=市民による海外協力の会
バングラデシュとネパールで長年活動を続ける「シャプラニール=市民による海外協力の会」は、外出禁止措置がとられた初期から食糧配布を行ない、その日の仕事を奪われて更に厳しい状況に立たされた人の傍らに立ってきました。同時に、コミュニティラジオの情報発信支援によって、ラジオ以外の情報源を持たない人にも感染症の正確な情報を伝えようとしています。
「現場に行く」という国際協力活動の基本的な動きがとりにくいなかで、これまでの経験やネットワークがどのように生きているかを伺いたいと思います。
▼とき:2020年6月9日(火)20~21時
▼ゲスト:小松豊明さん/勝井裕美さん(シャプラニール=市民による海外協力の会)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
第1回 難民としてコロナ禍の日本に暮らす/難民支援協会
迫害や紛争を逃れて日本にたどり着いた難民を支援する「難民支援協会」。
緊急事態宣言下でいちばん心がかりだったのは、宗教施設や支援団体、コミュニティ、友人知人など、「人と人」の縁があって、日本での滞在生活を繋いできた難民申請者の方々のことでした。そもそも日本にいる難民とは、どういう方々かを知ると同時に、まずは感染しないように、最低限の衣食住にアクセスできるように・・と心を砕いてこられた、この2か月のことを伺います。
▼とき:2020年6月3日(水)20~21時
▼ゲスト:新島彩子さん(難民支援協会)
▽当日の記録は、こちらからお読みになれます。
アーユスは少しでも多くの活動に協力したく、「コロナ禍を乗り切るための」寄付を募っています。支え合う縁の輪を広げることへの御協力お願いいたします。