福島/脱原発/東日本
福島/脱原発/東日本2016/03/17ツイート
大きな祈り
3月11日(金)、東京の神楽坂にある善國寺さんにて、東日本大震災で犠牲になった方の追悼法要と復興支援のバザー&物産販売が行われました。日蓮宗東京都西部社会教化事業協会の皆さまが毎年実施してくださっており、アーユスはバザーのお手伝いをしています。
3月11日は多くの人にとって特別な日であり、祈りを捧げたり、亡くなった命を悼んだりしたいと思う方も多いと思いますが、一般の方が仏教者と一緒に追悼できるような場はあまりありません。その意味でも、この日の善國寺さんは貴重な場となっていました。
お天気の悪い中、たくさんの人が訪れました。
被災していなくても、いのちというものがつながっているものである以上、私たちは他者の辛さや悲しみを感じてしまう生きものです。また。「何もできなかった」という無力感や罪悪感をずっと持ち続けている人もいるでしょう。手を合わせていく人の中にはそんな方たちも多かったように思います。
犠牲になったいのちを悼み、今も苦しんでいるいのちのために祈り、被災者を苦しめるようなことをしている人たちのためにも祈り、そして為すすべもなく自責の念にかられていた自分を悼み、仏教者が先導して大きな祈りの中に入っていく・・・、バザーのテントからは、そんなふうに見えました。
当日は国際協力のNGO関係者も訪れました。あの場に現れていた大きな祈りは、NGO関係者が抱え込んでいる、内戦で何もかも失った人の絶望や、誘拐されて絶え間ない暴力にさらされている女性の涙、自分の生まれた村を襲えと命令された子ども兵の苦悩などを連れて行ってくれたように感じました。
全てのいのちがつながっているということは、全ての苦しみや悲しみもつながっているということでしょう。だから、被災地の苦しみや悲しみは、私たち自身を含めた世界中の苦しみや悲しみとつながっています。大きな祈りに触れることで、私たちは生きることの辛さから少しだけ解放されるのかもしれません。
なお、当日のバザーの売り上げは229,820円、お坊さんたちが該当で集めてくれた募金は 56,383円もの額になりました。さらにそれとは別に、日蓮宗東京都西部社会教化事業協会さんが義援金437,310円と金券26,000円相当を集めてくださり、合計で約75万円もの浄財を、アーユスの被災者支援活動のためにご寄付いただきました。皆さまからお預かりした浄財は、主に以下の活動に使わせていただきます。
● 「3a!(安全・安心・アクション)」による、子どもたちの健康を守るための活動への支援
● 福島の子どもたちの保養合宿(富士吉田市、福島県猪苗代町)への支援
● 南相馬市の仮設住宅内にあるサロン運営への支援
● 宮城県気仙沼市鹿折地区での生活再建支援への協力 など
被災地への支援を終える団体も多くありますが、アーユスは支援を継続していきます。
ご協力くださった皆さま、本当にどうもありがとうございました。