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福島/脱原発/東日本

福島/脱原発/東日本2018/08/29

福島の子どもの保養合宿開催


「・・・震災から7年、色々な思いや、考えがありましたが、何を信じていいのか、どう行動したらいいのか、どう生きていけばいいのか不安ばかりでした。その中で保養は私たちを救ってくれました。安心して空気が吸える、安心して遊べる、食事が食べられる、普通の事だけど福島では普通が何なのかすら、わからなくなりました。今でもこれで良かったのか心配になり不安になります。保養は、そんな思いから離れられる、心癒される場所です。・・・」

 福島の子どもの保養プログラム「富士山のふもとで夏合宿2018」は、今年も山梨県富士吉田市で3泊4日にわたり開催されました。今年は、33人の子どもと5人の保護者が参加。2人のボランティアスタッフに加えて、武蔵野大学の学生ボランティアさん9人との大所帯となりました。

本堂に集まってお話を聞きました。

本堂に集まってお話を聞きました。

 いつもながら、正福寺、如来寺、大正寺を中心とする、浄土真宗本願寺派都留組のみなさまが企画運営を担ってくださり、自然を満喫するプログラムの連続。初日は興奮してなかなか寝付けなかった子ども達も、翌日からはへとへとになるまで遊んで、夜はパタッと寝入ったものです。

 このプログラムは、2011年の夏に始めて、今年で8回目を迎えました。そろそろ参加者も減るだろうし、規模を縮小しようと思っていたところ、今年の参加者数は去年より増えただけでなく、低学年の新規参加者も数組あったくらいです。ちょうど、震災の頃、お母さんのお腹の中にいた、まだ数ヶ月の赤ちゃんだったという子が小学生になり、参加してくれたようでした。

みんなで、ほうとうを麺から作りました。

みんなで、ほうとうを麺から作りました。

 冒頭に記した言葉は、参加者全員が福島に帰る間際に手渡してくれた感想文からの抜粋です。小さい子どもを抱えて不安の中で生きてきた思いが、痛いほど伝わってきました。多様な情報が流れる中、何を信じてどう生きていけばいいのかわからず、自分の選択の是非を常に問うてきた焦燥感。甲状腺の問題などが後を絶たず、尿検査からは放射性物質が微量ながらも検出される恐怖。その中で、各地で行われていた保養プログラムは、不安から逃れる数少ない術だったのでしょうか。

山の中は涼しくて気持ちよかったね。

山の中は涼しくて気持ちよかったね。

 保養プログラムも、少なくなりつつあると聞きます。富士吉田市での保養プログラムも、本当に多くの方々の協力があるからこそ続けてこられました。正福寺、如来寺、大正寺の寺族の方はもちろん、近所の方は野菜やお米を届けてくださり、町のパン屋さん「パンの実」からは毎年パンが届けられ、ソロプチミストからの寄贈、富士吉田市による宿泊施設や入浴施設の無料サービスがあって成り立っています。これらのご協力がなければ、資金的にも既に行き詰まったことでしょう。何かできることをしたいという、たくさんの温かい気持ちが、この事業を支えてくれています。

 さて来年はどうなることでしょうか。また福島のみなさんのご意見を伺いながら、富士吉田市のみなさんとも相談しつつ考えていきたいと思います。

プログラム
8月17日 出会いの集い/富士山ビュースポット散策
8月18日 ほうとう作り体験/山遊び/カヌー
8月19日 ボルダリング/富士山のふもと歩き/クラフト作り/バーベキュー
8月20日 また会おうの集い

お寺の婦人会のみなさんが、毎朝5時に集まって朝ご飯を作ってくれました。

お寺の婦人会のみなさんが、毎朝5時に集まって朝ご飯を作ってくれました。

夕食は、大正寺、如来寺の婦人会のみなさんにより、朝食は全て正福寺の婦人会のみなさんによる手料理でした。