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福島/脱原発/東日本

福島/脱原発/東日本2014/08/29

福島の子どもの保養合宿:富士山登頂!


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福島の子どもの保養合宿2014:富士吉田市での3泊4日、富士山登頂!

 今年も、福島の子ども達の保養合宿を、山梨県富士吉田市で浄土真宗本願寺派都留組のみなさまと共に開催いたしました。8月4日〜7日の3泊4日という短い期間ではありますが、放射線被害を心配することなく過ごせる時間を共に過ごしました。

 保養合宿は今回で4回目を迎えますが、2回目からは郡山市の小学生たちとご縁ができ、その後は同じ小学校からの参加が増えていました。毎年参加してくれる子どももいます。とはいえ、その子たちも今年は中学生になり、学校行事や部活動が忙しいために参加が危ぶまれましたが、事前から保護者の方々とも相談をして22名の中学生、6名の高校生が参加することになりました。そして、今年は中学生になったということもあり、今回のメインプログラムは富士山登山。日本一高い山に挑戦です。

 体格も大きくなり、声変わりが始まった彼らをみていると、この一年間でずいぶん大人になったなーと実感。しかし振る舞いをみていると、まだまだ子ども。1度は、荷物を散らかしたまま出かけてしまい、お坊さんから大きな雷が落ちました。そんな彼らに富士山登頂は果たしで大丈夫だろうかと、当初大人たちは危ぶんでいましたが、2名の公式ガイドに加えて保養合宿の意義を理解して集まってくださった登山家たち6名のお陰で、なんと全員が登頂しました。

14kids2 朝6時に五合目を出発し、夕方5時には下山したという日帰り富士山。途中、高山病の症状が出る子どもやスタッフもいましたが、ガイドさんが「ゆっくりでいいから、深く呼吸しながら歩いて」と丁寧に導いてくださり、ダメかもと思いながらも全員で登頂。みんなホントに頑張った。疲れながらも山頂で一緒に撮った写真をみると、みんな自信とやりとげた気持で満たされた表情をしています。また晴天に恵まれ、遠くは相模湾まで見渡せるほどの絶景も忘れがたいものでした。

 中には辛い思いしかしなかった子どももいると思います。しかし、振り返ってみれば、爽やかな思い出となっているのではないでしょうか。

合宿の始まりと終わりは受け入れてくださったお寺でお勤めしました。

合宿の始まりと終わりは受け入れてくださったお寺でお勤めしました。

 さて、原発事故から4年経ち、保養プログラムへの関心が以前より低くなってきたように感じます。放射線被害が無くなったわけでは決してありませんが、心配しているよりは、以前と同じような暮らしを続けることを選択する気持もわかります。一方で、公募を始める前に定員オーバーした保養プログラムもあり、機会があれば放射線の心配をしないところで過ごしたいと考えている人たちも少なからずいる。アーユスは、保養の必要性を感じている方がいる限りは、この活動を続けていくつもりです。今年度は、後半で福島の方々の声を聞き、来年度以降の計画につなげたいと思います。(枝木美香)

○参加した子どもの感想から

14kids4今回も、この企画をひらいていただきありがとうございます。富士山はとってもつらかったけど、山頂についた時はとてもうれしかったです。とても貴重な体験ができたと思います。かなりの体力作りができたと思いました。登山中はいろいろな人と出会えたのがよかったです。夏休みがとても大切な物になりました。(中1)

・ 今回の富士山のふもとで夏合宿に参加して、貴重な体験をすることができました。富士山には、全員で山頂に登ることができました。登る途中にたくさんのスタッフのみなさんに支えられてもったので、山頂にたどりつけました。富士山の山頂からのながめは良かったです。3年間、本当にありがとうございます(中1)

14kids5・ 今回も4日間お世話になりました。富士吉田市でのキャンプは今年で3年目ですが、キャンプの思い出はどれも鮮明に、なおかつ楽しく頭に残っています。今年は、このキャンプのおかげでいい友だちをつくることができました。富士登山ではガイドの皆様に指導いただきながら、楽しく登らせていただきました。下山はとても辛く、地獄の様でしたが、今年も楽しい思い出をつくることができました。今まで本当にお世話になりました。本当にありがとうございました。(中1)3