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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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アーユスセミナー

【連続オンラインセミナー】

連続講座「川と森とともに生きる球磨川流域の未来」

アーユスも協力している「気候危機と水害:ダムで暮らしは守れるか?」実行委員会は2022年度、熊本県球磨川流域を事例として、山や川、生態系、従来の治水政策などを巡るわたしたちの暮らしを取り巻く諸課題を学びます。

球磨川流域では2020年7月豪雨により甚大な被害を受け、現在復興と治水計画づくりの真っただ中にあります。近年、気候変動により予測できない記録的豪雨が全国各地で頻発するようになり、従来型の河川治水対策では安全を守ることはできない時代になっていますが、国は水害検証もそこそこに「ダムありき」の従来型治水を進めようとしています。

命や財産を守りながら、豊かな流域で共に暮らしていくために、私たちはどんな選択をしていくべきなのでしょうか。みなさんと共に考える場としていきたいと思います。ご参加をお待ちしています。

○主催:「気候危機と水害:ダムで暮らしは守れるか?」連続セミナー実行委員会
○協力:アーユス仏教国際協力ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、メコン・ウォッチ
○参加費:無料

■第1回、第2回の予告動画はこちらから:
https://kawabegawa.jp/savekawabe/data/seminar2022_yokoku_no1_no2.mp4


【第4回:動く川に「ざわめく自然」は宿る ~流域治水における環境の位置~

川の直線化やコンクリート化は私たちの暮らしや生き物にどのような影響を与えてきたのでしょうか?
「動く川」と「動かない川」とでは、そこに暮らす生き物たちはどのように異なるのでしょうか?

日本は山の国であると同時に「川の国」です。

長い歴史の中で、川は人の生活・歴史・文化と培う風土を造る一方、洪水による水害ももたらしてきました。そのために近年は治水・利水のみが重要視され、川が持つ多様な機能は忘れ去られています。

川の直線化やコンクリート化は私たちの暮らしや生き物にどのような影響を与えてきたのでしょうか?

近年の河川環境の悪化は顕著であり、川はますます日常生活から遠くなり、私たちは生き物と風土が創ってきた「自然のざわめき」を感じることができなくなっています。

その根底にある「動く川」とは何でしょうか。

そこに住む人や生き物の視点で、流域治水を考える上で重要な、これからの河川との付き合い方について考えたいと思います。

■日時:2022年10月8日(土)14:00〜16:00(オンラインと会場のハイブリッド開催)

■話し手:森 誠一 さん(岐阜協立大学地域創生研究所・教授、越前大野市「イトヨの里」館長)
理学博士(京都大学)。専門は進化生態学、社会行動学。国土交通大学校などでも講義。日本魚類学会自然保護委員会委員長、生き物文化誌学会理事などを務める。第12回生態学琵琶湖賞受賞。
自然が加速的に人工化される現状のなかで保全を考え、河川工学や土木行政、民俗学および同位体環境学の視点を網羅し、実際の保全活動において拡張中。また、震災前から現在まで岩手県大槌町で湧水生態を継続調査し、復興に地域特性を活用すべく「郷土財活用エリア」を提唱し、産業振興・教育行政事業に参画。国交省河川整備基本方針小委員会、熊本県荒瀬ダム撤去フォローアップ委員会などの行政委員を務める。
著書に『トゲウオのいる川』中央公論社、『トゲウオ、出会いのエソロジ—』地人書館、『トゲウオの自然史』北海道大学図書刊行会、『環境保全の理論と実践4巻』『希少淡水魚の現在と未来』信山社、『適応放散の生態学』(翻訳)京都大学学術出版会、『天恵と天災の文化誌』東北出版企画、『なまずの博覧誌』誠文堂新光社、『淡水魚保全の挑戦』東海大出版など。NHK「生き物地球紀行」や「ダーウィンが来た」、映画『はりんこ ざわめく自然』など監修・製作し、自然環境の保全に向けて周知・啓発を継続している。

■開催方法・会場:
・メイン会場:山江村農村環境改善センター2F(球磨郡山江村大字山田甲1356−1 山江村役場隣り)
・視聴会場:西宮・上日置集会所(八代市上日置町1852-3)※八代視聴会場の問合せ:TEL090-6633-7779(外浦孝人)
・オンライン:フォームからお申込みください。メールにてzoom会議参加用のリンクをお送りします。

■申込:
https://forms.gle/TkeW4xZxX26Bf8y78


【第3回:住民の声を復興まちづくりに活かすために ~宮城県気仙沼 防潮堤問題に学ぶ~

被災地の「いち早い復興」と「住民意見の反映」は、どちらかしか選べないのでしょうか?
住民の声を行政の政策に活かすには、どうすれば良いのでしょうか?

東日本大震災後、宮城県気仙沼市では、復興事業として防潮堤計画が持ち上がったものの、住民からは疑問の声が出ました。その後住民が主体となった地域での勉強会や署名などさまざまな活動、合意形成を通して、計画変更や砂浜の保護が実現しました。

第3回講座では、この気仙沼大谷海岸の事例を中心に、住民参加型の復興まちづくりのあり方について考えます。

■日時:2022年8月27日(土)10:00〜12:00

■メイン報告:三浦 友幸 さん((一社)プロジェクトリアス代表理事、気仙沼市議会議員、大谷里海づくり検討委員会事務局長)
東日本大震災により被災。避難所運営の経験を得て、その後支援団体の職員として活動を開始。震災の復興事業として始まった防潮堤計画に対し、防潮堤を勉強する会の活動や、気仙沼市大谷地区の合意形成を中心に問題解決に向けた活動を行う。現在、まちづくりやNPOの支援などの市民活動を行いながら気仙沼市議会議員としても活動を行っている。

■サブ報告:柴田 祐 さん(熊本県立大学環境共生学部教授)
1971年生まれ。東大阪大学工学部卒、大阪大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。専門は地域計画、農村計画、景観計画。熊本県内における無住化集落の実態調査及び課題、農山漁村地域における地域資源を活かした地域づくりなどの調査、研究を進めているほか、熊本地震や令和2年7月豪雨による集落の被災状況や復興プロセスの調査研究、まちづくり協議会などの運営サポートを行っている。主な共著に『都市・まちづくり学入門』、『住み継がれる集落をつくる』。

■申込:以下のフォームからお申込みください。メールにてzoom会議参加用のリンクをお送りします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdTLdkgoNKWgFQAIohvxXWs9ec-muBrR2u3Hg5vcSgvByY9iQ/viewform


【第2回:森林を活かし、暮らしを守る~多発する災害の中で~

2020年7月の球磨川豪雨災害では、谷筋から流れ出た土砂と流木被害が発生し、下流に甚大な被害拡大をもたらしました。

その背景には、現在の山林の現状と国の森林政策が影響しています。同時に、今後の森林問題を考えるためには先人達が球磨林業地をいかに作ってきたか、歴史から学ぶ必要があります。

全国的な森林政策の動向と球磨林業の歴史や特徴を紹介しつつ、林業従事者や自治体の役割は何か、また流域住民が共に「減災」のための森づくりに参画できるような、暮らしを守るための林業への転換について考えます。

■日時:2022年7月3日(日)14:00〜15:30

■話し手:佐藤 宣子 さん(九州大学大学院農学研究院森林政策学分野 教授)
1961年福岡県生まれ。九州大学農学部林学科卒、大学院農学研究科博士課程(林業学専攻)修了。農学博士。大分県きのこ研究指導センター等を経て、2007年から、九州大学大学院農学研究院教授。九州の農山村のフィールドワークを通じて、山村の暮らしと森林政策のあり方を論じてきた。九州森林学会会長、NPO法人九州森林ネットワーク理事長。著書に『地域の未来・自伐林業で定住化を図る~技術、経営、継承、仕事術を学ぶ旅~』、『林業新時代:「自伐」がひらく農林家の未来』(編著書)など。

■申込:以下のフォームからお申込みください。メールにてzoom会議参加用のリンクをお送りします。メイン会場は山江村(山江村農村環境改善センター2F)、視聴会場もあります(球磨村、八代市坂本町)。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc9r7ri6zDuoxBAs9olZry_6NuA4N62-nqszOmn4xtlFl8nNA/viewform


【第1回:『山が水を貯める力』について考える~森林保水力ってなに?~

2020年7月の球磨川水害では、人的被害や家屋の被害の多くが本流の増水ではなく支流の増水によるものであること、支流からは水だけでなく流木や土砂も一緒に流れてきたことが指摘されてきました。支流の上流の森林の状態については、昔と様子が変わっている、手入れが追い付かない、多くの山で大規模の皆伐が行われている、山の保水力がなくなっている、といった意見が聞かれます。

国や県が(緑の)流域治水を打ち出す中、球磨川流域の約8割を示す森林にどのような課題があり、解決手段があるのか、森林の保水力の観点から模索します。

■日時:2022年6月25日(土)13:30~15:00

■話し手:蔵治 光一郎 さん(東京大学大学院農学生命科学研究科(農学部)教授)
1965年生まれ、東京大学農学部林学科卒、同大学院博士課程修了。専門は森と水の科学、森と水と人の関係。東大演習林、球磨川流域、矢作川流域、熱帯林などをフィールドとして現場のニーズを踏まえた実践的な研究を推進してきた。編著書に『緑のダムの科学 -減災・森林・水循環-』『「森と水」の関係を解き明かす 現場からのメッセージ』など、訳書に『水の革命 森林、食糧生産、河川、流域圏の統合的管理』など。

■申込:以下のフォームからお申込みください。メールにてzoom会議参加用のリンクをお送りします。視聴会場もあります(球磨村神瀬、八代市坂本町)。
 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeMNe20-lUBR7RywlGqmtiB0o-WqIaLO06f377nlwU8aPKRLQ/viewform