活動内容
これまでの日本のNGOによる国際協力活動では、日本から人材を派遣してプロジェクトを直接的に実施する形が少なくありません。しかし、国際的な観点では、北のNGOが行うべき活動は、プロジェクトを直接的に実施するよりも、現地のNGOや住民組織(CBO)をパートナーとして、資金面・技術面を支援し、問題解決に向けて協働で事業を行っていく形態に移行させるのが望ましいと考えられるようになっています。それにより、これまでプロジェクトの実施に注がれていたエネルギーを、現地での社会状況や根本問題の把握、より大局的な視点から日本と世界の関係やグローバルな問題を捉え、問題解決に向けたネットワーキングの拡大に結びつけていくことが可能となります。
こうした点から、アーユスでは、日本のNGOが海外の協力現場において、現地のNGOとパートナーシップを組み、持続性のある活動を展開していくことをサポートします。
2010年度〜2011年度
ストリートチルドレン支援活動
支援団体:シャプラニール=市民による海外協力の会
活動地:バングラデシュ・ダッカ
事業内容
2000年に現地NGOオポロジェヨとパートナーシップを結び、協働でダッカのストリートチルドレンの支援活動を行ってきました。これまでの地道な働きかけの結果、地域住民から米や野菜が提供されるなど、地域でこの活動を支えていく基盤ができつつあります。2009年から、この活動が地域住民と現地NGOで実施されるように支援しています。
2009年度〜2011年度
支援団体:シェア=国際保健協力市民の会
活動地:タイ
事業内容:
シェアは1990年以降、タイ東北部でHIV/AIDSプロジェクトを行ってきましたが、タイ事務所の現地スタッフが力をつけてきたため、2008年からタイ事務所の現地化に向けて本格的に始動。2011年にシェアタイが法人格を取り、2012年に財団が設立され独立しました。将来的には対等な立場でタイのエイズプロジェクトを実施することをめざしており、そのためのタイ国内でのファンドレージング方法の模索やタイ人スタッフの能力向上が行われています。
2008年度〜2011年度
支援団体:幼い難民を考える会 (CYR)
活動地:カンボジア
事業内容
カンボジアのNGOケマラは、都市のスラムや貧困地区における保育所運営を行っており、CYRはケマラが経済的に自立して継続した活動ができるように支援しています。ケマラとのパートナーシップのもと、保育者の研修や教材作りなどが行われ、給食の提供で栄養状態が改善されました。また、保育所の運営ついて地域住民の理解と協力も得られるようになっています。この活動は、貧困層が多い地域で現地NGOが運営する保育所のモデルとなっています。
2007年度〜2010年度
支援団体:開発と権利のための行動センター (CYR)
活動地:グアテマラ
事業内容
グアテマラのミズ円住民続組織および住民組織が、自然資源への権利についての知見を高め、また類似の問題に取り組むグアテマラ国内外の諸組織間の連携を強化し、課題対処能力を高めることを目的に活動しています。