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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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アクセプト・インターナショナル

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 アクセプト・インターナショナルは「排除するのではなく、受け入れる」を軸に、ソマリアなどの紛争地でテロと紛争の解決のために取り組むNPOです。憎しみの連鎖の歴史と問題構造を分析すると、「アクセプト(受け入れる)」という取り組みが必要と考え、テロ・紛争解決という分野だからこそ武力ではなく平和的な手法でアプローチを行なっています。主な活動は以下です。

1.ソマリアにおける元過激派組織構成員の脱過激化・社会復帰支援事業
 ソマリアの首都モガディシュに位置する中央刑務所内において、イスラム過激派組織アル・シャバーブの投降兵および逮捕者に対する脱過激化・社会復帰支援を行っています。アクセプト・インターナショナルが外国人として初めて足を踏み入れることとなったこの中央刑務所ですが、アクセプト・インターナショナルの介入以前は、劣悪な環境によって元テロリストの人々が再度過激化し、釈放された後もテロ組織に再び加入することでテロを再生産するなどといった課題が散見されていました。
 アクセプト・インターナショナルは、元テロリストの人々に対してこれまで行われてきた一方的かつ否定的な関わり方ではなく、あくまで同じ人間として彼らを受け入れるという姿勢を大切にし、脱過激化セッション、ケアカウンセリング、職業訓練の補助、ビジネスマネジメントセッション、双方向的宗教教育など様々なプログラムを通じて1人1人に丁寧に向き合いながら、彼らの脱過激化と社会復帰支援を行っています。
2.ソマリアにおける過激派組織構成員の投降(降参)促進
 2020年8月より、ソマリアで暗躍するテロ組織アル・シャバーブからの投降(降参)を促進するオペレーションを実施しています。具体的には、ソマリア国軍やコミュニティリーダーと連携しながら、新たな投降を促すためのリーフレットを制作し配布を行っています。リーフレットには、特別恩赦を含む投降プロセスの詳細やホットラインナンバーが記載されています。実際の成果として、2021年3月までで実に110名の投降が実現しており、イギリスの評価専門機関によれば、1人当たり、1900万円ほどの社会的インパクトに繋がっています。
3.ケニアにおけるソマリア人ギャングの脱過激化・社会復帰支援事業
 数十万人のソマリア難民が暮らすケニアでは「ソマリアギャング」と呼ばれる青年たち存在します。彼らは、ソマリア南部で暗躍するテロ組織「アル・シャバーブ」の勧誘を受け、将来ソマリア周辺域で発生するテロに加担することが危惧されています。彼らは犯罪者やテロリスト予備軍として社会から疎外されている一方、その多くは15〜29歳の若者であり、その将来性ゆえに「未来の社会を形作っていく存在」でもあります。アクセプト・インターナショナルはその将来性に着目し、彼らを犯罪者やテロリスト予備軍として排除するのではなく、未来ある若者として受け入れ、彼らが未来を切り開くサポートを行っています。この事業では、脱過激化セッション、スマートフォン修理スキルトレーニング、ライフスキルトレーニング、長期的なフォローアップなどを通じ、彼らの脱過激化・積極的社会復帰支援を実施しています。