アーユス賞
2024年度アーユス特別功労賞 源由理子さん
◆授賞理由
源さんは、ご専門の評価論/社会開発論の知識や経験を活かしてNGO/NPOの事業評価に関わってきたほか、関係者による参加型評価に関する研究・実践の第一人者として活躍されています。
アーユスとは、設立当初から理事や専門委員、様々な事業のアドバイザー的な存在として関わっていただいております。特に『小規模社会開発プロジェクト評価』、『国際協力プロジェクト評価』の編集・出版にあたっては中心メンバーとしてご尽力いただき、「NGO評価支援」ではプログラム構築から支援先の選考、評価に至るまで事業全体に関わっていただきました。また、NGO評価ワークショップのプログラム形成や講師も務めてくださり、多くのNGOに評価の重要性を伝え続けてくださいました。
このように、源さんはアーユスの礎を築くにあたって多大な貢献をしていただき、現在も会員・専門委員として協力いただいております。長年にわたるご支援/ご協力に深く敬意を表し、アーユス特別功労賞を授与します。
◆源さんからのメッセージ
この度は、特別功労賞をいただき、誠にありがとうございます。ここ十数年は特に貢献できておりませんのに、大変恐縮しております。
設立当初に事務局長をしていた友人の誘いで気軽な気持ちでボランティアとして関わり始めましたが、「あれ?この団体は何か違うかも・・」と思った瞬間が何度かありました。それは、とかく社会貢献の精神だけが独り歩きしがちな非営利の世界において、「現実の問題を直視する、理解する、そして本質的な解決を求める」という姿勢を、茂田さんはじめ皆さんから感じたからです。
その姿勢は、当時の日本ではまだ文献が少なかった「評価」に関する本を2冊出版するという事業につながっていると思います。評価は決して成績付けや成否だけを決めるものではなく、実施している事業の価値を引き出す行為である、というのが評価学の定義です。社会課題解決の取組が、本質的な解決につながっているのか、本当に当事者にとって価値あるものなのか、事業の実際をきちんと直視し、より良いものにしていく。そんな評価の醍醐味を、アーユスは昔から社会に発信続けてきました。
これからもその姿勢を貫きながら様々な事業を進めていかれることと思います。アーユスのますますのご発展を祈念するとともに、微力ながら今後も応援団として関わっていくことを約束し、御礼の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました。