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特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク

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アーユス賞

アーユス特別功労賞(2021年度) 佐山哲郎さん

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◆授賞理由
 佐山さんは、浄土宗青年会に参加していたときにアーユスを立ち上げたいと考えていた茂田初代理事長と縁をむすび、アーユス設立に動いた7人の僧侶のうちのおひとりとなりました。佐山さんがお持ちの多彩な経歴は、アーユスの諸活動に少なからぬ深みを与えてくださいました。  特に文筆家でもある佐山さんは、アーユスが季節ごとに年4回発行しているリーフレットの巻頭に、それぞれの季節にぴったりのお話を、長年にわたって執筆してこられました。アーユスの伝えたい社会問題や海外のNGOの話といった硬い内容が盛り込まれているなかで、佐山さんによる季節のお話は、お寺や仏教に関心のある方々のこころにやわらかく届く名文であり、すばらしいバランスになっています。このリーフレットを寺院が配ることは、お寺を通じて国際協力の活動を社会に広めることの一端となっており、ここに継続して執筆くださっている貢献度はたいへん大きなものです。  こうした多大な貢献に感謝の気持ちを込めて、特別功労賞を授与します。


◆佐山さんからのメッセージ

 このたびは思いもかけぬ表彰ということ、まことに有難うございます。後方支援というコンセプトのなかでも、後方も後方、見えないぐらい後方でのささやかなお手伝いにすぎませんのに、功労賞とは面映ゆい思いです。
 昨今の、各地での大地震、コロナによる地球規模のパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻など、人類にとってひりつくような事態。戦後およそ80年、東アジア弧状列島に一億何千万犇めいて平和凡庸の生活を享受してきた私たちにも、眼前に突きつけられ、目をそむけようもない事態、しかし、このようなメディアが取り上げやすいものはまだよいのです。地球にはメディアの取り上げない、あるいはあえて無視してきた悲惨な事態がずっと続いて起こっています。
 アーユスの発足からは約30年、設立時から関わってきて、得たことは沢山ありますが、なによりの一番は、どんな時代にあっても、このような見えにくい現実に絶え間なく立ち向かい、考え、行動する人々が尽きない、このことの力強さです。
 先頃、惜しくも亡くなった初代理事長の茂田君には、この運動に関わらせてくれたことに、心よりの感謝の念を捧げ、この稿を閉じることにいたします。