アーユスについて
特定非営利活動法人アーユス仏教国際協力ネットワーク(以下アーユス)は、超宗派の仏教者を中心とした民間による国際協力を目的とするNGOで、1993年に設立されました。
設立の端緒はそれより15年ほど前に遡ります。当時大量に出たインドシナ難民の窮状に対して街頭募金活動を始めた東京の若手僧侶たちが、その後もタイ・ カンボジア国境のカオイダン難民キャンプやブータンなどに足を運びながら国際協力の現場体験を重ねました。その中で、国際協力を巡っての様々な困難や矛盾 と直面することとなります。ODAが抱える問題、NGOが抱える問題、そして仏教者自身が抱える問題。それぞれの根深い課題はどれも一朝一夕に改善される ものではありませんが、少しでもよりよい方向への一歩を踏み出そうと発足したのがアーユスでした。
アーユスは現在、NGO支援事業と教育・交流事業という二つの大きな柱を中心に活動を進めています。
近年日本でも国際協力NGOは社会に認知されるようになりました。しかし活動への関心は高まっているものの、団体自体の維持発展に関しては、目を向けられることはまだ少ないのが現状と言えましょう。アーユスはNGOが社会の中で健全な発展をすることを願い、人件費の支援及びマネジメントやプロジェクト評価の促進に資するよう活動を進めています。また、会員であるお寺を通して、NGOから提供された、マスコミや各国政府や大企業主導ではない草の根の情報を伝えることにより、真の国際理解を深めて参ります。
災害発生などの緊急時や、人権や平和が脅かされる事態の到来に際して、アーユスの持つネットワークを最大限に活用して適確な対応活動に入るのもアーユスの重要な責務です。
アーユスは、仏教の精神に基づいて、世界の様々な現実に目を開き、貧困や不公正、差別、環境破壊など平和と人権に関する問題に足元から取り組んでいく国際協力 NGOです。超宗派の仏教者が集まり、NGOを支援することによって国際協力を行っています。お寺という「場」を生かして、 NGOと地域を結んでいます。人と、地域と、世界をつなぎながら、平和と人権について考え、行動しています。
アーユス理事長 茂田真澄