NGO組織強化支援
2014年度〜
テーマ:社会的弱者への教育支援
アーユスはこれまで20年余りにわたり、国際協力NGOへの支援を通して社会的に最も弱い立場に置かれた人たちの尊厳が守られ、社会的弱者の視点に立った貧困の克服や人権の尊重、持続可能な開発のあり方などを訴えてきました。世界全体では絶対的な貧困層の割合が低下し、初等教育を受けられる子どもの数が増えるなど状況の改善が見られる反面、貧富の格差の拡大や、特に社会的弱者への支援が十分に行き届いていない現状は続いています。
こうした状況を踏まえ、アーユスは社会的弱者が自らの手で教育面での改善を図っていく活動や、少数民族や難民・避難民等が民族的・文化的なアイデンティティを維持・尊重しながら、その歴史や伝統・文化を大切に守り育んでいく活動等への支援を行います。また、そうした活動の普及・啓発や、後世に正しく伝えていこうという取り組みも応援していきたいと考えています。
支援の対象となるのは、社会的構造によって人間として有するべき権利が剥奪された状態にある人々、すなわち、難民・避難民、少数民族、障がい者、性的少数者、ストリートチルドレン、HIV/AIDSなどの感染症の影響を受けている人たち、大規模開発や公害などの被害を被っている人たち、などです。
なお、ここで使う「教育」の範疇は、公的機関が行う初等・中等教育のみならず、民間組織が行う成人向けの教育、技能研修、職業訓練なども含まれます。
プラスは、「HIV/エイズに影響を受ける子どもたちが笑顔でいられる社会を実現する」というミッションのもと、2005年よりウガンダ共和国、ケニア共和国の2ヶ国で、主にエイズ孤児への教育支援活動とエイズ啓発活動に力をいれています。
2013年度〜
テーマ:持続可能な地域作り
日本の国際協力NGOが経験した東日本大震災の被災地域における救援及び復興支援活動は、震災で生じたさまざまな困難を地域住民が乗り越えることを支えるなかで、持続可能な社会のあり方を見つめ直す契機となりました。被災地域の多くは震災前から既に過疎高齢化が進んでいた地域であり、震災後はこれまで以上に地域の人的・自然資源や智慧を活用した活性化策、住民主体の開かれた地域づくり、有機的農業の普及啓発や地産地消の推進など、地域社会が持っている力を引き出し、住民自らが主体的に意志決定に参画する新たな仕組みが求められるようになっています。また、福島の原発事故により、自然エネルギーの推進や脱原発、再生可能エネルギーの開発・普及などへの関心も高まっています。
こうした住民主体の持続可能な地域づくりは、海外の現場のNGO/NPOや地域住民及びその組織などが外部のNGOなどと協力して実践してきた先例があり、今後より多くの地域や分野で一層求められていくものと考えます。こうした取り組みの推進役として、日本の国際協力NGOが果たすべき役割はますます高まっているといえるでしょう。 アーユスは、こうした観点から、海外において持続可能な地域づくりを担う日本の国際協力NGOを支援します。
2012年度〜
テーマ:最貧国における生活向上支援
国連が定めた後発開発途上国(LDCs)48ヶ国で活動している日本の国際協力NGOで、その中でも最も貧困層で、援助が届きにくい人々への生活向上を活動の中心にしている団体を対象とします。その活動は、地域住民を主体とし、権利ベースの考え方に基づいて、持続可能な社会作りを目指し取り組んでいるものとなります。例えば、気候変動の影響を受けている地域の貧困者に対する自然エネルギーの支援や、農村・漁村での貧困あるいは被差別コミュニティの強化/開発、また社会的弱者に対する継続的心理ケアへの支援などを行う支援団体などです。
宮崎県の土呂久鉱山の砒素中毒患者への支援経験を活かして、バングラデシュとベトナムで砒素汚染の実態調査や医療協力、安全な水の提供、砒素中毒患者の収入向上など、生活全体への支援を行っています。特に、砒素の危険性の啓発、早期発見と適切な治療を行えるような研修の実施、病気になっても貧困にならないための生活支援に力を入れています。
これまでの支援団体 2015年度〜 2012年度〜2014年度 2008年〜2011年度 2004年〜2007年度 2001年〜2003年度 1993年度〜2000年度